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長谷川建築設計室  アームストロングジャパン日本事務所

健康に暮らせる家造りを求めて自然環境豊かな土地に輸入住宅を建設

「私たちの家造りは、自然環境豊かな土地で、子供たちをのびのび育てられることを基本にしてきました。健康的な環境を守れる家造りには何が必要なのかを考えているときにめぐり合ったのが、友人の建てた輸入住宅でした」(木原邸オーナー・木原博氏)

「3人の子供のうちひとりがかなりひどい喘息をもっておりましたので、なんとか子供が苦しまないで暮らせる家造りはできないものかと考えていたのです」(木原邸オーナー夫人・木原栄子氏)

友人が建てた輸入住宅は、瀟洒なデザインにあふれて快適で美しい住宅であったといいます。そこでご夫妻は、緑のたくさん残った兵庫県朝来町に建てる新居について、友人宅の家の設計者である長谷川建築設計室の長谷川泰久氏に相談しました。そして、自分たちが求める住宅に対する考え方を提示し、長谷川氏の設計プランを基とする、米国・アームストロング社のアームシステムを用いた木原邸が、2002年(平成14年)6月に竣工しました。

傍らを流れるせせらぎには季節によって蛍が乱舞するという自然の中に建てられた木原邸は、広々とした窓スペースをもつ、明るく見晴らしのよい住宅です。玄関脇には大きな素通しガラスの窓が配置されており、すぐ傍らのせせらぎやそれに迫る小山の緑が、まるで額縁に切り取った自然の絵画のように見えます。またバルコニーとの自由な出入りができるようにと設計された広いガラス戸により、戸外と家の中のリビングが一体となったライフスタイルの演出にも、アウトドアを趣味とする木原さんご一家の意向を反映した家造りの姿が見受けられます。

琉球畳のある広々としたリビングルーム

琉球畳のある広々としたリビングルーム

アメリカでは標準装備ともいえるセントラル空調システムの導入

長谷川建築設計室は、1994年(平成6年)より、米国・アームストロング社との間で、施主が住宅部材を直接購入できる流通システムを確立しました。アームストロング社は自国内で、設計から施工までを行うハウスビルダーです。同社のアームシステムは、これまでも大手住宅メーカー等との提携により、日本市場に供給されていましたが、この新しい流通によって施主が直接、良質な輸入住宅をリーズナブルな価格で手に入れることができるようになったといいます。近年アームストロング社は日本事務所を開設し、日本の住宅マーケットにおいて自社ブランド名による住宅供給を開始しています。

「アームストロング社には、住宅における“ヘルシーコンセプト”とも呼ぶべき住環境思想があり、部材の厳選をはじめとする、さまざまな独自手法を確立しています。セントラル空調システムの導入もその重要な手法のひとつになっています」(長谷川建築設計室・長谷川一級建築士)

「山武のセントラル空調(現:全館空調)システム『きくばり™』は、アメリカで長い間にわたって住宅オーナーに親しまれ信頼を勝ち得てきたセントラル空調システムを、アメリカでは一般的になっている空調施工の専門家による建築手法までも含めて、日本の風土に適したスタイルで新たに開発したものになっています。そうした点は、我が社のヘルシーコンセプトに最も適したセントラル空調システムであると評価しています」(アームストロングジャパン・都倉氏)

木原邸は、長谷川氏の設計に基づき、アメリカのアームストロング社において製作された部材を輸入して建築されたものです。木原夫妻は、設計段階における長谷川氏との打ち合わせの際に、輸入住宅の性能をより高く発揮できるようにするための設備として、セントラル空調システムの導入を薦められました。

「はじめは、イニシャルコストはもちろん、ランニングコストについても心配をしました。しかし、山武の『きくばり』には高性能のエアクリーナが装備され、ハウスダストを十分に除去してくれるという話をうかがい、子供たちの健康を考えて導入を決意しました。イニシャルコストが建築費の1割程度であったこともおおきなきっかけであったといえるかもしれません。各部屋にエアコンをつければ同じ程度の金額がかかりそうですし、なにより、その設置のために壁に穴を開けなければならないことに抵抗がありました」(博氏)

「実際に住んでみますと、そのランニングコストは公務員の我が家にもけっして高いと思えるものではありませんでした。今年の猛暑を過ごしてきて、その電気代は他の電気料金と合算しても月に3万円を切っています。セントラル空調にかかっている金額はその3分の1程度でしょうか。この夏を子供たちが夏ばて知らずで過ごせたその快適性は、ほかに代えられるものではないと感じています」(栄子氏)

「きくばり」のホームコンフォートセンター

「きくばり」のホームコンフォートセンター

家中の空気を集める吸入口

家中の空気を集める吸入口

自然環境豊かな土地柄だからこそセントラル空調システムが果たす役割

木原邸には、健康な暮らしを支える上での、もうひとつのコンセプトがあります。それはアウトドアを満喫することです。そのためのスペースとして、屋内にはアウトドアバックヤードともいうべき空間が確保されています。ここは、庭で行うバーベキューの準備をしたり、家族および友人共々の趣味である釣りの釣果をさばいたりすることのできるいわば「アウトドアライフ準備室」です。

『きくばり』によるセントラル空調ですと、ふつうなら空調設備などけっして設置しないこうしたスペースにも快適な空調環境をもたらすことが可能です。子供たちは帰宅して自転車をここに置くときから、“気持ちいい”と喜んでいます。これからスキーシーズンを迎え、近場のスキー場へ出かけることになると思いますが、スキーの準備や片付けもこの暖かな中でできると思うと楽しみです」(博氏)

「自然豊かな環境ですから、屋外では鳥の糞の飛沫などさまざまなアレルギー因子があり、ときどき目を赤くして帰ってくることもありますが、喘息の発作はこの家で暮らすようになってからはなくなりました。布団や絨毯の上で遊びまわると必ずというほど起こしてきた発作が出ないことをとてもうれしく感じています」(栄子氏)

自然の豊かな環境に恵まれていても、そのすがすがしい空気の中には、さまざまな問題もあるようです。そのひとつには虫もあります。一般住宅では、網戸を設置してもどこからか進入してくる虫も、二重窓を閉め切った高気密の輸入住宅では、まず入ってくることができません。さらに、外部のすがすがしい空気からさえ、ごく自然に持ち込まれてしまうさまざまなチリやほこりも、セントラル空調システムとこれに付随したエアクリーナによって浄化されることで、家の中における生活空間の健康環境は、外部環境より高いレベルで維持できることになります。「自然環境が豊かだからこそ、守らなければならない住環境の質というものもあるのだということを感じます」と語られるご夫妻の言葉に、人が自然と折り合うことの難しさの一面を感じた木原邸の取材でした。

木原ファミリー。
玄関にある大きな窓の前で

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

お客さま紹介

左からアームストロングジャパン日本事務所 都倉 佐都美氏、木原 栄子氏、木原 博氏、 長谷川建築設計室 一級建築士 長谷川 泰久氏

長谷川建築設計室  アームストロングジャパン日本事務所

木原邸 外観

長谷川建築設計室

  • 所在地/兵庫県高砂市阿弥陀町1-4-1
  • 設立/1988年(昭和63年)
  • 大手建設会社において、住宅設計及び一般建築の設計に携わってきた長谷川泰久氏が、自らの設計理念を実現するために起こした設計事務所。輸入住宅を中心とした設計を手がけるとともに、施主の暮らしにおける安全環境に配慮した設計を理念としている。

アームストロングジャパン日本事務所

  • 所在地/兵庫県高砂市阿弥陀町1-4-1
  • 設立/2002年(平成14年)
  • 家(House)という建築物を建てることだけではなく、人々が暮らすホーム(Home)という空間造りにこだわって良質の建築部材や住宅小物、そして住宅設計をコンセプトとしている。

この記事は「Savemation(セーブメーション)」(現:azbilグループPR誌「azbil」)の2003年01月号に掲載されたものです。

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