HOME > CSRの取組み > 基本的責務の遂行 > 環境への取組み > 環境への取組みに対する第三者意見

環境への取組みに対する第三者意見

第三者意見交換会様子

野部 達夫教授とazbilグループ環境責任者

工学院大学  野部 達夫教授から、azbilグループの環境への取組みに対して第三者意見をいただきました。

はじめに

この度は10月5日に藤沢テクノセンターを訪問し、azbilグループの環境活動全般に関する説明をうけ、事業所で取り組んでいる技術の一部を視察することができた。まずは地球環境のために全社一丸となって様々な活動に取り組んでいることに対し、敬意を表したい。

この第三者意見では、暫く建築設備の設計実務を経験しその後大学に職を移した者として感じたところを、忌憚のない意見として申し上げたい。

azbilグループ環境基本方針について

頂戴した説明や冊子によると、110年前に「人間の苦役からの解放」を目指して企業活動を始め、その後「人を中心としたオートメーション」にその精神が受け継がれているとある。創業時の「苦役からの解放」は、肉体的或いは事務的労働からの解放を意味するものであり、近年の「人を中心とした」オートメーションは、単なる省力化ではなく、人間のレゾンデートルを前提とするオートメーションと捉えることができ、これはazbilならではの非常にユニークな理念で、これこそが企業活動の原点であると感じ取ることができた。

それに続く展開では「地球環境問題」に言及し、持続可能な社会の実現に向けて、自らの事業活動と社外及び社会に関する2つの環境基本指針が掲げられている。小生はこの方針そのものには賛同するものの、論理の展開にはやや飛躍を感じる。azbilならではの唯一無二の理念が誰も反論できない恒真的命題ともいえる地球環境問題に短絡してしまうことには、違和感を持つ。ここを丁寧に議論しないと、それ以降の展開が結局は他社と同じになってしまう。先人から受け継がれてきた熱い思いは、この人類の普遍的課題への他社とはもっと異なる貢献を可能にするのではなかろうか。

環境取組み重点施策について

azbilでは「CO2を減らす」「資源を大切に使う」「自然と共生する」「地球に優しい商品を提供する」という4つの環境取組み施策を掲げ、それらをグローバルに展開して「持続可能な社会」の実現に邁進するとしている。その先にある持続的な社会とは何か。その概念構築は充分だろうか。工業化文明史観に基づけば持続させるべき社会とは今まさに我々が享受している安全で利便性の高い状況の継承ということになるだろうが、どれほど先のことになるかは不明だが、チャップリンが1936年のモダンタイムスで揶揄したように人間と機械の関係性、いや、今度は人間とAIの関係性が真剣に問われる時機が到来することは必定である。azbilは人を中心としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、地球環境問題の先にあるこの問題も主導的に考えていくべきであろう。社内では既に議論が始まっているとは思うのだが。

まとめ

「人間の苦役からの解放」「人を中心としたオートメーション」を企業理念とするazbilの考えるICTやIoTには、非常に興味がある。そこにはテクノロジーを無分別に取り込んだ挙句に人間が疲弊してしまう社会ではなく、人間の尊厳とテクノロジーが良好に調和する社会が描かれているはずだ。

azbilの今後の取組みに期待している。

赤外線アレイセンサ

赤外線アレイセンサデモ

温熱環境実験室

温熱環境実験室


工学院大学建築学部建築学科 野部 達夫教授

工学院大学野部 達夫教授

研究分野

建築環境工学、建築設備

略歴

1958年 東京生まれ
1981年 早稲田大学理工学部建築学科 卒業
1983年 早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修士課程 修了
清水建設株式会社 入社(~2001)
1986年 早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻博士課程 入学
1989年 早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻博士課程 終了
1998年 早稲田大学理工学部建築学科 非常勤講師
2001年 工学院大学工学部建築学科環境コース 助教授
2004年 工学院大学工学部建築学科環境コース 教授
2010年~ 工学院大学 建築学部建築学科 教授
2014年~ 一般財団法人 日本空調冷凍研究所 理事長
2016年~ 一般社団法人 建築設備技術者協会 会長


受賞歴

1999年 エンジニアリング功労者賞
2006年 社団法人空気調和・衛生工学会 第20回空気調和・衛生工学会振興賞
社団法人空気調和・衛生工学会 功績賞
社団法人空気調和・衛生工学会 第44回空気調和・衛生工学会賞 技術賞建築設備部門
2008年 社団法人空気調和・衛生工学会 第46回空気調和・衛生工学会賞 技術賞建築設備部門
2010年 「オフィスにおけるハリの風大賞」特別賞
2013年 公益社団法人空気調和・衛生工学会 第51回学会賞技術賞
公益社団法人空気調和・衛生工学会 第1回リニューアル賞
一般社団法人建築設備技術者協会 第1回カーボンニュートラル賞(2件)
一般社団法人建築設備技術者協会 第1回カーボンニュートラル大賞選考委員会「選考委員特別賞」
2015年 公益社団法人空気調和・衛生工学会 第53回学会賞論文賞(技術論文部門)
公益社団法人空気調和・衛生工学会 第53回学会賞技術賞(建築設備部門)
2016年 公益社団法人空気調和・衛生工学会 第13回功績賞
公益社団法人空気調和・衛生工学会 第30回空気調和・衛生工学会振興賞(2件)
一般社団法人建築設備技術者協会 第4回カーボンニュートラル賞(2件)
一般社団法人建築設備技術者協会 第4回カーボンニュートラル大賞選考委員特別賞