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環境への取組みに対する第三者意見

第三者意見交換会様子

後藤敏彦氏とazbilグループ環境責任者

特定非営利活動法人 サステナビリティ日本フォーラム代表理事の後藤敏彦氏から、azbilグループの環境への取組みに対して第三者意見をいただきました。

人類社会は2015年にパラダイムをシフトさせることを選択しました。2030アジェンダ(SDGs)の採択とパリ協定です。SDGsはゴール13の気候変動では国連気候変動枠組条約との関係を示しており、双子の取組といってよいものです。

SDGsは「我々の世界を変革する(Transforming):持続可能な開発のための2030アジェンダ」が正式名称です。「世界を持続的かつ強靱(sustainable and resilient)な道筋に 移行(shift)させるために緊急に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることに決意」とも述べています。

パリ協定では「2℃より十分低く(well below 2℃ )保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること」としています。2018年10月8日に公表されたIPCCの1.5℃特別報告書では2040年前後には1.5℃上昇してしまい、2050年ころまでに実質排出ゼロの達成の必要性が述べられています。

これらは、今後全世界で急速に移行リスクとしての政策・法的リスクが高まるということを示唆しており、貴社のビジネスにとって絶好の事業機会(オポチュニティ)となる状況と考えられます。

事業機会を確実にするためには2つのことが考えられます。

一つは、できるだけ早く脱炭素宣言をされることです。例えば、RE100への署名、SBT(Science Based Targets)の認証取得とか気候変動イニシアティブへの参加です。「紺屋の白袴」とならぬためにも率先してなされるべきものと考えます。

もう一つは、それぞれの部署でSDGs169ターゲットについて何がリスクで、どう事業機会につなげられるかを自分事としてチェックされ、中長期の事業計画に入れ込んでいくことです。特に調達部門はサプライチェーン(上流)での、営業部門では下流でのリスクと機会に目を向ける必要があります。

パラダイムシフトを大いに生かすためにも「ありたい姿(アスピレーションズ)」をミドルアップ、トップダウンの連携で策定し公表されることを期待したい。これらはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の勧告への積極的対応にもつながります。

取組は着実で、ヒアリングでも様々な取組をお聞きしました。IoT/AIも取り組まれエンジニアの育成にも取り組まれていますが、小職の体感として2017年頃から社会実装が進みだしておりますので、加速化を期待したい。これらはプロアクティブな変革の重要なツールと考えます。

女性活躍は一朝一夕にはいきませんが、イノベーション(創造的破壊)のためにはダイバーシティは必須であり、かつ、ダイバーシティ・マネジメントがうまくないとかえって生産性を阻害します。このあたりの情報ももう少し欲しいところです。取締役層では女性が2人以上いないとパフォーマンスにつながらないという研究もあり要検討と考えます。

これまでの環境の取組は素晴らしいものですが、上記したように絶好のビジネス機会が広がろうとしていますので、取りこぼさないためにも段違いの創意工夫をされることを期待します。

報告書で役員が自ら語る方式は良いと思いますが、現場での職員の顔もみられるような編集も参画意識向上に役立ちます。

統合報告書にされており、それは良いのですが、日本では少し誤解があります。投資家向けに財務と非財務を統合した統合思考が重要で、それは簡潔なストーリー性のあるものが望まれます。それにプラスしてESG投融資のために大量のCSR(ESG)情報が必要です。冊子とウェブの併用で十分な情報開示が求められます。次年度以降の編集の際に参考として頂ければ幸いです。詳細データは資料編としてウェブに載せるのも一案です。

見える化システム

見える化システム

温熱環境実験室

温熱環境実験室


特定非営利活動法人 サステナビリティ日本フォーラム代表理事 後藤敏彦氏

サステナビリティ日本フォーラム代表理事 後藤敏彦氏

プロフィール

  • 特定非営利活動法人 サステナビリティ日本フォーラム代表理事
  • 環境監査研究会代表幹事
  • 認定NPO環境経営学会会長
  • NPO日本サステナブル投資フォー ラム理事・最高顧問
  • (一社)グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン理事
  • (一社)グリーンファイナンス推進機構理事
  • NPOアースウォッチジャパン理事
  • (一社)環境パートナーシップ会議理事
  • 地球システム・倫理学会常任理事
  • サステナビリティ・コミュニケーションネットワーク代表幹事
  • (一社)レジリエンスジャパン推進協議会理事 など
  •   
  • 環境管理規格審議委員会EPE小委員会委員
  • 環境省//情報開示基盤整備事業WG座長
  • 日中韓環境大臣会合(TEMM)付設日中韓環境産業円卓会合(TREB)団長
  • 環境コミュニケーション大賞審査委員会委員
  • 環境報告ガイドライン2018年版 解説書等作成に向けた検討会委員 など
  •   
  • 東京大学法学部卒業
  • 著書に「環境監査入門」(共著)ほか、講演多数