【DO!BOOK・ページリンク】
fi-2   230 / 653

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


9 ■測定レンジの考え方 0 50 100 105 (%) 測定可能範囲 上限値 精度保証範囲上限値 測定可能範囲 下限値測定可能範囲 精度保証範囲 精度保証範囲下限値 (測定可能範囲上限値の1/10) 図.9 測定レンジと精度保証範囲  ここではMVC30A形小流量仕様口径50Aを例にご説明します。  流量レンジとして設定可能な範囲については、質量流量であれば表1を、体積流量であれば表2をご覧ください。蒸気流 量計測で多く使用される質量流量で、かつ、蒸気圧力が1[MPa_G]の場合、表1の50Aと静圧1.0[MPa]の交点に記された値を 使用します。精度保証範囲の上限値は1196[kg/h]、測定可能範囲は1255[kg/h]になりますので、レンジとして設定可能な範 囲としては1255[kg/h]以下の値を使用し、その端数を調整して0〜1200[kg/h]など、4-20mA出力に割付しやすい値を設定し ていただくことができます。  なお、本器の特長として、使用蒸気圧力により測定可能範囲および精度保証範囲が変化します。レンジは設計圧力、も しくは最大圧力発生時に合わせ設定をしても、その後、実際の使用蒸気圧力は低いケースが多く見受けられますが、例え ば、上記の通り、設計圧力は1.0[MPa]で計画していたが、実測で0.9[MPa]しかなかった場合には、レンジの割付は0〜1200 [kg/h]で変わりありませんが、精度保証範囲は1135[kg/h]までとなります。  一方、下限側ですが、本器は120〜1200[kg/h]などのようなスプリットレンジを設定することはできません。必ず0から始 まるレンジ設定となります。但し、出力は0[kg/h]まで発生する訳ではなく、0[kg/h]近傍で出力がなくなる点があり、測定 可能範囲の下限値として設定をしております。  例としては取付流れ方向が1,2の水平配管取付仕様の場合において使用蒸気圧力が1.0[MPa]の時は69[kg/h]を下回りま すと出力がなくなります。また、精度保証範囲の下限値については、3ページの流量精度保証範囲の表に基づき、使用蒸気 圧力によって精度保証範囲の上限値に対し1/5〜1/10と変化します。なお、上述のように設計圧力は1.0[MPa]で計画してい たが、実測で0.9[MPa]しかなかった場合には、精度保証範囲の下限値は120[kg/h]から114[kg/h]に変化し、出力がなくなる 点も69[kg/h]から66[kg/h]に変化します。  取付流れ方向がC,Dの垂直配管取付仕様の場合も同様ですが、C,D仕様の場合は精度保証範囲の下限値と測定可能範 囲の下限値が等しい設定となっておりますので、使用蒸気圧力が1.0[MPa]においては120[kg/h]が精度保証範囲の下限値で あると同時に出力がなくなる点にもなります。 ■工場出荷時のデフォルト設定 項 目工場出荷デフォルト設定備 考 アナログ出力選択形番選定による。  流量の場合お客様指示による。発注時必須事項  圧力の場合0.101〜3.5MPa abs 出荷時は左記。変更は納入後お客様にて変更ください。  温度の場合0〜300℃ 出荷時は左記。変更は納入後お客様にて変更ください。 パルス出力選択積算流量(kg、t、m )固定  パルス重みお客様指示による。指示なき場合は1(流量単位)/pulseとする。 バーンアウト方向形番指定による。発注時必須事項・形番指定事項 ローフローカット流量レンジの3 %以下の時、出力をカットする。 SPカット静圧センサで0.035MPa以下の時、出力をカットする。 DPカット 取付/流れ方向 1, 2の場合  差圧センサで0.3 kPa以下の時、出力をカットする。 取付/流れ方向 C, Dの場合  差圧センサで1.0 kPa以下の時、出力をカットする。 密度固定値お客様指示による。流量出力形番がC:密度代入形のみ場合に有効。 分離形高さ指定お客様指示による。(一体形においては0.0m) 分離形において発注時必須事項。 ローフローカット、SPカット、DPカットは流量値に換算し て、最も高い出力カット機能が優先して効きます。 3 2 23 WEBサービス製品の最新情報はwww.azbil.com/jp/