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アズビルタイランドが30年の歩みを礎に
タイでの価値創出を加速
設立30周年を迎えてさらなる進化を遂げる
アズビルタイランドがタイで果たす貢献とは
azbilグループのタイ現地法人であるアズビルタイランドは、2025年に設立30周年を迎えました。30年にわたりアドバンスオートメーション事業、ビルディングオートメーション事業を両輪に、製品・サービスを通じて、タイの経済発展や社会課題の解決に貢献してきました。今後も、東南アジア地域におけるazbilグループ最大の拠点として、グローバルビジネスの展開をリードしていくことが期待されます。
azbilグループの東南アジア展開における先駆け、タイ現地法人の歩み
azbilグループでは、中国や東南アジア、米国、欧州に拠点を設立し、海外での事業活動を展開してきました。こうしたビジネスのグローバル展開において、azbilグループの東南アジア地域における最初の現地法人として設立されたのが、アズビルタイランド株式会社です。
タイは1990年代に入って製造業を中心に日系企業の進出が加速し、アズビル株式会社(当時:山武ハネウエル株式会社)としても早い段階からその市場性に着目していました。中でも、タイ政府が産業構造の高度化に向けて開発を進める経済特区「東部経済回廊*1」エリアのラヨーン県で、アズビルは、プラント建設を担う日系EPC(設計・調達・建設)事業者との協業を活性化させていきました。こうした動きを背景にプラント・工場系事業の展開を目的として、1995年に山武タイランド株式会社(現・アズビルタイランド)が首都バンコクに設立されました。
アズビルタイランドでは、設立当初からのプラント・工場系の自動化を手掛けるアドバンスオートメーション(AA)事業に加えて、大規模建物の空調に関するシステムを提供するビルディングオートメーション(BA)事業にも領域を広げ、製品の販売やエンジニアリング、施工、メンテナンスといったサービスを通じ、タイ国内でのビジネスを着実に成長させてきました。
社長望月 良英
タイの首都 バンコクにあるアズビルタイランドの本社
ソリューション強化と省エネ施策で広がる事業領域
こうした事業展開の中で、AA事業のサービス拠点としてラヨーン県に設置されたバルブメンテナンスセンターの存在は、大きな強みとなっています。ラヨーン県は海に面し、石油化学コンビナートが集まる工業地帯であり、そこで操業する各プラントでは、化学薬品などの様々な流体を制御するコントロールバルブが多用されています。
アズビルタイランドでは、1996年からバルブのメンテナンスサービスを開始し、2006年には設備・機能・人員を拡張。バルブメンテナンスセンターとして、アズビル製・他社製を問わず、お客さまのプラントで稼働しているバルブをお預かりし、定期的な開放点検や修理を行う体制を構築、東南アジアでも有数の規模を誇るバルブメンテナンス拠点として稼働を続けてきました。
さらに、2019年には、近年のDX(デジタルトランスフォーメーション)化の流れに対応し、サービス内容をより進化させるため、ラヨーン県南部にSolution and Technology Center(以下、ソリューションアンドテクノロジーセンター)を新設。従来のバルブメンテナンスに加え、AIなど最新のデジタル技術を駆使したスマート保安*2や、アプリケーションを利用したバルブの解析診断サービスも提供しています。
また、ソリューションアンドテクノロジーセンターには、DCS*3や計装機器を含む各種デモンストレーションが可能なショールームや、営業・販売を担うオフィスも併設されているため、お客さまも同センターを訪問しており、顧客支援の中核拠点としてさらなる進化を続けています。
ラヨーン県で2019年から稼働しているソリューションアンドテクノロジーセンターでは、
お客さまからお預かりしたバルブの開放点検などが行われており、デモンストレーションが可能なショールームも併設されている
一方、BA事業においてもアズビルタイランドは、タイの建物市場で大きな貢献を果たしてきました。2013年から同国にESCO*4事業を導入し、省エネ施策がまだ一般的ではなかったタイにおいて、その概念の普及に努めてきました。バンコク中心部のラチャプラソン地区では、大型ショッピングモールや高級ホテルが立ち並ぶ複合商業エリアにおいて、BEMS*5の導入を中心にした省エネ施策を支援してきました。こうした取組みは、その後、政府主導で進められる省エネ政策にもつながり、azbilグループはタイにおける省エネ推進のパイオニア的存在として評価されています。
新中期経営計画に基づくグローバル展開の一翼を担う
アズビルでは国内外の大学を対象にインターンシップを展開しており、タイの学生についても2016年から日本国内の拠点で受け入れてきました。近年では、海外の学生をアズビル現地法人で受け入れるインターンシップも始まっており、タイを代表する名門総合大学であるチュラロンコン大学から毎年2名の学生を受け入れています。
アズビルでは、こうした施策を世界の優秀な学生の採用機会を増やすという観点だけでなく、受け入れるazbilグループ従業員のマネジメント能力の向上、さらには海外の大学との提携や協業の強化、現地における“azbilブランド”の確立にも寄与するものと捉えており、これからも引き続き制度運営に注力していく考えです。
加えて、アズビルタイランドは、泰日経済技術振興協会(TPA)に参画し、セミナーや講演を通じて製品の紹介や会員企業をはじめとする人的ネットワークの構築を図ることで、認知度向上や顧客開拓につなげています。
こうした活動を積み重ねてきたアズビルタイランドは2025年に設立30周年を迎え、同年11月に、これまで支えてくださったお客さまや関係者を招いて、設立30周年を祝う記念パーティを開催しました。30年の歩みを振り返るとともに、地域に根ざした事業展開とお客さまへの感謝を伝える貴重な機会となりました。
2025年11月に開催されたアズビルタイランド30周年パーティの様子
今後、アズビルタイランドは、お客さまの現場におけるさらなる省エネルギーの実現に取り組んでいきます。タイにおけるカーボンニュートラルや持続可能な社会の実現に向けた要請に対して、より効果的なソリューションの提案で応えていく方針です。
こうした取組みの継続とさらなる進化を通じて、アズビルタイランドでは、azbilグループが2025年5月に発表した2025~2027年の3カ年を対象とする「新中期経営計画」に掲げられた「グローバルビジネス展開の加速」の実現に向け、着実に貢献してまいります。
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*1:東部経済回廊(EEC:Eastern Economic Corridor)
タイ政府が産業の高度化、高付加価値化を図るために2015年に提示した長期ビジョン「タイランド4.0」を実現すべく指定した経済特区。次世代自動車やロボティクスをはじめとする10の重点産業を誘致し、高度先端産業の集積、開発を推し進めている。 -
*2:スマート保安
IoTやAIなどのデジタル技術を活用し、設備の状態を常に把握・監視することや、労働生産性の高い操業スタイルを実現し、プラント操業の安全・安定性を高める取組み。 -
*3:DCS(Distributed Control System)
プラント・工場の製造プロセスや生産設備などを監視・制御するための専用システム。構成する各機器がネットワーク上で機能を分散して持つことで、負荷の分散化が図れ、安全でメンテナンス性に優れている。 -
*4:ESCO(Energy Service Company)事業
工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス提供者が保証する事業。資金を顧客が負担し、ESCO事業者が省エネ保証を行う「ギャランティード・セイビングス契約」と、ESCO事業者が資金提供を行い、顧客は省エネ効果を含めたサービス料を支払う「シェアード・セイビングス契約」という2つの契約形態がある。 -
*5:BEMS(Building Energy Management System)
ビル、工場、地域冷暖房といったエネルギー設備全体の省エネルギー監視・制御を自動化し、建物全体のエネルギーを最適化するためのシステム。