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SDGsを道標に持続可能な社会の実現を目指す

― 経営の重要な道標と位置付けるSDGsの取組みを一層強化すべく新しいSDGs指標を追加 ―

azbilグループは持続可能な社会の実現に向けて、SDGsを経営の重要な道標と位置付け、事業と企業活動全体で2030年までに取り組む四つの項目を設定し活動を続けてきました。2030年度をゴールに見据えた新長期目標、新中期経営計画の策定に伴い、azbilグループのSDGs目標を具体的に推進し、取組みを強化するために新しい指標を追加しました。グループ全体、海外にも活動の輪を広げ、SDGsを通じてお客さまに価値を提供していきます。

「行動の10年」を掲げ新しい指標を設定
推進活動を海外を含むグループ全体に展開

アズビル株式会社は、「人を中心としたオートメーション」の理念の下、ビルディングオートメーション事業、アドバンスオートメーション事業、ライフオートメーション事業の各領域を通じてお客さまへオートメーションによる生産性向上や省エネルギーの提案を行うなど、地球環境への貢献を推進しています。

2015年にSDGs*1が国連で採決されて以降、azbilグループではSDGsを持続可能な社会の実現に向けた経営の重要な道標と位置付けており、2019年にはazbilグループの行動指針・グループ行動基準にSDGsの概念を織り込んで改定しました。また、同年に「環境・エネルギー」「新オートメーション」「サプライチェーン、社会的責任」「健幸経営、学習する企業体」の四つの基本目標からなる「azbilグループSDGs目標」を策定し、2019年をアズビルのSDGs元年として活動を加速させてきました。

2020年には、これまで各担当部門がそれぞれ実践してきた取組みを、より統合的かつ強力に推進すべく、サステイナビリティ推進本部を新設。2030年までの10年を「行動の10年」と位置付け、新しい指標を策定・公表するなど、さらなる積極的な活動を実践しています。2030年度の目標達成に向けた全体戦略の立案とその実現に向けてPDCAサイクルを活用したレベルアップに取り組む「SDGs推進会議」、四つの目標ごとに設置されたワーキンググループの活動を中心に、サステイナビリティ推進本部が事務局となり、既存の会議体と連携した活動を行っています。「SDGs推進会議」には経営トップが参加するとともに海外拠点からの参加も段階的に増やし、グループが一体となってSDGsのグローバルでの浸透を図っています。

事業活動を通じてお客さまのSDGs活動に貢献

2021年5月、azbilグループでは、2030年度をゴールに見据えた新長期目標を新たに掲げ、その目標達成に向けたプロセスとして2021~2024年度を対象とした新中期経営計画を策定しました。さらに、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を進めるために設定した「azbilグループSDGs目標」の四つの項目を新中期経営計画に合わせて見直し、新しいSDGs指標を追加するとともに既に公表している指標についても引上げを行いました。

「環境・エネルギー」では、事業活動を通じて地球環境と脱炭素社会に向けたエネルギー課題解決へ貢献することを目的に、お客さまの現場の温室効果ガス(GHG)*2排出量削減の取組みを行っています。2020年度の削減実績である294万トンCO2/ 年は日本のCO2排出量約12億トンCO2/年の400分の1であり、azbilグループの事業活動に伴うCO2/年排出量1.7万トンCO2(2020年度)に対して約170倍の環境負荷低減に貢献している計算です。2030年にはこれを340万トンCO2/年まで拡大します。また、事業活動に伴うGHG排出量(スコープ*31+2)に関する指標について、SBTイニシアチブ*4による「2 ℃目標」として2019年に認定取得済みの30 %削減(2013年基準*5)から、55 %削減(2017年基準)に改定しました。本目標はSBTイニシアチブによる「1.5 ℃目標」として2021年8月に再認定されました。

さらに、資源循環・廃棄物発生量の削減においても「すべての新製品を100 %リサイクル可能な設計とする」ことを新たな指標として加えました。従来、各種製品には複数の素材を組み合わせたものが多く、リサイクルを行うことが難しい部品も多くあります。これを利用可能な最良の技術(BAT*6)の範囲において、お客さまが廃棄時に適切に分解・分別・リサイクルができるように設計段階から最終処分を意識したモノづくりに取り組んでいきます。

「新オートメーション」の領域では、IoT・ビッグデータ・AI(人工知能)技術を活用し、今まで自動化することが困難とされてきた判断や意思決定までを自ら遂行するモノづくり自律化システムの提供で飛躍的な生産性向上や安全・安心の実現を図ります。例えば、アズビルのオンライン異常予兆検知システム BiG EYES™では、AIやビッグデータの活用でプラントの運転での微細な変化を捉え、“いつもと違う”動きを素早く検知してトラブルを未然に防ぎます。また、生産計画立案・変更システムVirtual Planner™では、AIが順序や割当ての最適解を導き出すことで、段取り時間やロスを最小化し、突発的な計画変更にも迅速に対応します。こうした技術の活用により、人がより創造的な役割に注力し価値を生み出すことを目標としています。

azbilグループ SDGs目標とステップ

azbilグループ SDGs目標とステップ

社員一人ひとりが実感を持ってSDGs活動の推進を目指す

「サプライチェーン、社会的責任」では、お取引先さまとともに社会的責任を果たし、多様な地域における社会貢献を推進するため、二つの新しい指標を設定しました。

外部ESG評価機関の手法を参考に、お取引先さまへの働きかけ施策として10項目にわたる対象領域を設定。方針・体制・取組み・有効性の4段階で評価を行い、お取引先さまと協業してサプライチェーンでの環境と社会の課題解決に取り組みます。また、「地域に根差した社会貢献活動をすべての事業所において実施し、社員一人ひとりが参加」を新たな取組み項目として加えました。2021年4月には社会貢献推進室を設置し、国内外の地球環境保全や次世代育成等の取組みの推進を強化しています。

「健幸経営、学習する企業体」では、働きがい、健康、ダイバーシティ&インクルージョンの実現と永続的な学習による社会課題解決の基盤強化を目指しています。社員満足度調査を活用して様々な施策を展開するほか、2024年までに女性活躍の場を広げ、多様な人材が能力を発揮できる場づくりとグローバルに活躍する人材の継続的な育成、ステークホルダーとともに学ぶ機会を拡大する指標を追加しました。azbilグループでは、創業者の「人間の苦役からの解放」の考え方が「人を中心としたオートメーション」として継承されており、人々の幸せのために社会に貢献することをグループ理念に掲げています。今後、azbilグループでは、SDGsの四つの目標を実践し、お客さまの現場や職場で持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と持続的な成長を目指して活動を推進していきたいと考えています。

*1:SDGs(Sustainable Development Goals)
2015年の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの国際目標のこと。「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するための17のゴールと169のターゲットが示されている。

*2:温室効果ガス(GHG)
大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体の総称。

*3:スコープ
事業者のサプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量。スコープ1は、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出量。スコープ2は、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出量。スコープ3は、企業活動の上流(調達)・下流(出荷以降)に該当する、スコープ1、2以外のその他間接排出量すべてを指す。

*4:SBTイニシアチブ
温室効果ガスの排出削減目標(SBT)を達成するために、2015年にCDP(気候変動対策に関する情報開示を推進する機関投資家の連合体)、WR(I 世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)が共同で設立した団体。企業のCO2排出量削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際的なイニシアチブ。1.5℃目標は、気候変動による世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃未満に抑えるという目標。

*5:2013年基準
SBTイニシアチブにて正式に認定された目標は、基準年、目標年ともに年度表記であり、本目標での年表記は年度を示しています。

*6:BAT(Best Available Technology)
経済的および技術的に実行可能な最も効果的な技術。

※BiG EYES、Virtual Plannerは、アズビル株式会社の商標です。

この記事は2021年11月に掲載されたものです。