アフターコロナに向けた建物環境ソリューション

常に安心して過ごせる建物環境に。アズビルは新しい生活様式に対応するソリューションを展開していきます。

空調と換気対応

感染リスクを排除することは重要ですが、その対策が過度になると日々の生活がとても窮屈になります。安心、快適で健康的に過ごすために、感染リスクを正しく理解して、対応することが大切です。

感染が成立するには３つの要素病源体、感染経路、宿主(抗体の有無) があります。
病原体は、罹患者（罹患可能性者）等の感染の源です。感染経路には、飛沫感染、接触感染、空気感染　等があります。

罹患者のせき、くしゃみ、会話等により飛散するウイルスを含んだ飛沫の直接曝露による感染

ウイルスを含んだ飛沫が付着したものへの接触後に粘膜や経口に触ることによる感染

空気中に浮遊している飛沫核の吸引による感染

ウイルスを含んだ飛沫は、一般的には1～2ｍ程度で落下しますが、微小な飛沫や、風向きや風速などの特定の条件下での大径の飛沫は空気中を浮遊し、これが新型コロナウイルスの感染元になるとも言われています。

また、感染防止のためには、罹患者が感染源とならないように他の人との接触を行わないこと、感染を避けるために感染源（罹患者）へ接触しないことが大切です。また、感染症の拡大防止としては3つの密（密閉、密集、密接）の重なりを避けること、そしてそれぞれの密を作り出さない事がポイントになります。

オフィスビルに設置されている空調設備においては、外気を適切に取り入れる換気により感染拡大リスクを低減することができます。

密閉とは、飛沫が浮遊している室内空気が閉じ込められる状態を指しています。人員密度を適切に管理するとともに新鮮な外気を適切に取り入れ、換気回数2回/h以上を保つことで浮遊している飛沫濃度を下げることができます。

ウイルスが含まれる飛沫の除去には、プレフィルタ（重量法捕集率80％程度）だけでなく、中性能フィルタ（比色法捕集率90％程度）が設置されていることも有効です。さらに、気化式加湿器の滴下する水で除去できる可能性もあります。

さらに以下の対応も効果的です。

罹患者（罹患可能性者）の識別を行い、必要な対応（経過観察、検査等）に繋げるには「体温計測」、不特定多数の人の体温を効率的に計測し、非接触方式による「検温」が効果的です。

オフィス内の密集空間を作り出さないためには、ソーシャルディスタンスを確保した着座が効果的であり、そのように着座した在室者に快適な空調を提供することが大切です。また、在室人数の把握など、現状の混雑状況を可視化し、注意喚起等を行う対応も効果的です。

安心で快適なオフィス環境を継続するために。
アフターコロナ時代の感染症対策と健康経営に、既存の空調設備をお役立てください。

厚生労働省ホームページ：
(2022年12月版）新型コロナウイルス感染症の”いま”に関する11の知識
https://www.mhlw.go.jp/content/000927280.pdf
日本医師会COVID-19有識者会議：
新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して
https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/4558
空気調和・衛生工学会ホームページ：
新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について（改定二版）
www.shasej.org/recommendation/covid-19/2020.09.07 covid19 kaitei (2).pdf
空調・換気によるCOVID-19の拡散はあるのか？
http://www.shasej.org/oshirase/2006/covid19v2.pdf
新型コロナウイルス感染対策としての空調・衛生設備の運用について
http://www.shasej.org/recommendation/covid-19/2021.05.07%20kaite3.pdf