HOME > CSRの取組み > 基本的責務の遂行 > 環境への取組み > 本業を通じた地球環境への貢献 > 環境配慮製品・サービス > 環境配慮製品・サービスの事例 > 製品での環境取組み事例

製品での環境取組み事例

専用設計したソレノイドにより消費電力を大幅に削減「デュアルバルブTX」

アズビルTACO株式会社のデュアルバルブが大きな進化を遂げました。新しいデュアルバルブTXは、世界トップクラスの性能と環境にやさしいモノづくりを目指して開発されました。新しく設計したパイロットバルブにより応答時間を短縮し、これまでにない流路設計により高速排気・故障時低残圧を実現しました。従来よりもさらに高いデュアルバルブTXのパフォーマンスは、安全なプレス機械に要求される「確実に止める」をより確かなものとします。
環境配慮設計においては、プラスチック成型部品やアルミダイカスト部品を積極的に採用することで22%の軽量化を実現するとともに、専用設計されたソレノイドが消費電力を50%も削減しました。
1979年の発売以来、当社デュアルバルブはアジアのプレス機械メーカーを通じて全世界に輸出されています。新しいデュアルバルブTXは、世界をリードするクオリティでお客様の安全と地球環境の保全に貢献します。

DUAL VALVE

ライフサイクル全体の環境負荷を削減「オープンPLCリンカ:DOPLⅡS」

DOPLⅡSは、Harmonas-DEOシステム及びAdvanced-PSにおいてPLCを統合するコントローラです。

従来製品に比べ、部品の低消費電力化、電源最適化設計と効率改善により消費電力を37.5%削減しました。さらに、使用部品点数の20%以上削減、内部配線の削除、及びCPUボードへの拡張、ボード機能の取込みなどにより、41.2%の小型軽量化を実現しました。また、長寿命化に向けた有寿命部品の削減、内部構造のモジュールによる拡張性の向上などにも取り組みました。環境設計アセスメント評価における総合改善度は39.6%改善し、LC-CO2も大きく削減され、自社基準によるazbil環境ラベル認証基準を達成しました。

DOPLⅡS

※2015年度グッドデザイン賞受賞

従来機種からの体積比50%を実現した「小型デジタルマスフローコントローラ 形 F4H」

小型デジタルマスフローコントローラ 形 F4Hは、従来機種の応答性・制御性はそのままに、電気電子部品の製造装置や理化学分野の各種分析装置・培養装置などで必要とされる機能に絞り込むことで、従来機種から体積比を50%にし、省資源化につなげました。これにより、新設装置の小型化を支援し、スペースが限られている既設装置への設置も容易になります。

また、製造装置組込みに必要な耐ノイズ性の向上やマルチガス対応、汎用24V電源、4-20mA出力などの使いやすさを追求し、お客様のトータルコスト削減に貢献します。

F4H

製品の仕様については、計測/制御機器総合情報サイト「COMPO CLUB」をご覧ください

サファイア隔膜真空計での取り組み

マイクロマシニング技術などのazbil独自の技術開発により小型化を実現したサファイアセンサの採用で、製品の小型・軽量化を実現、省資源化で57.1%改善しました。さらに、センサの小型化が消費電力削減につながり、省エネ性が53.3%向上しました。 これらの取組みの結果、製品のLC-CO2も大きく削減することができました。

サファイア真空計

環境に貢献するアズビル(株)独自の製品開発「流量計測制御機能付アクティバル」

2009年に完成した流量計測制御機能付アクティバルは、バルブと一体型で流量計測を行うため、流量計や熱量計などの機器を追加することなく、空調機ごとのエネルギー使用量を可視化することでエネルギー管理の質を向上させ、さらに流量制御によって必要以上の流量供給を制御する省エネルギーを実現します。

同製品は、アズビル(株)藤沢テクノセンターへ100台を導入して実証評価が行われました。その結果、省エネルギー効果として搬送エネルギーの7%低減を確認しています。

アクティバルの外観

製品外観(左)と設置状態(右)

開発のこだわり
流量は、バルブで生じる差圧と、バルブの固有特性である容量係数(Cv)から求める差圧式流量計測で求められます。バルブで流量計測、といってもバルブの流れ環境は一般的な流量計測環境とは大きく異なるため、多くの開発要素がありました。
まず、バルブは曲がり配管の直後に設置される場合もあり、バルブの流入側で圧力分布が一定とは限りません。そこで圧力を平均化するポートを設けることで、計算上6.5%にもなる圧力計測の誤差を1%以下に抑えることに成功しました。
また、流出側もバルブの開閉によるバルブ内部の大きな流れの変化が圧力計測に影響します。バルブのボディ形状を工夫することで、流れの影響を受けない箇所を作り、安定した圧力計測を可能にしました。
さらにCvについては1年を超える実験から得られた膨大なデータを元に、任意のバルブ開度と差圧におけるCvの2次元テープルを作成するなどして、流量計測の精度確保を可能にしました。
なお、同製品は、環境アセスメント結果により環境配慮製品と認定され、自己宣言型といわれるタイプII環境ラベル「azbilグループ環境ラベル」を取得しています。
バルブで流量を計測するアイデアそのものは斬新ではありませんが、実際に製品化されたものはほとんどありませんでした。今回の製品開発では、数多くの新しい技術、アイデアや生産上の工夫が考案され、特許も多数出願しました。その結果、他社にはまねのできない付加価値を持った製品を開発できました。
本製品は、シリーズ製品の一部です。今後も環境配慮設計に留意しつつ、順次、流量計測機能を付加した機種を充実させ、建物空調のあらゆる場面に対応することで低炭素社会の実現に貢献していきます。