2023年度 計測自動制御学会「技術賞」および「新製品開発賞」を受賞

2023年10月10日
アズビル株式会社

アズビル株式会社(本社:千代田区丸の内2-7-3 社長:山本清博)は、公益社団法人 計測自動制御学会(SICE)の2023年度の学会賞として「技術賞」および「新製品開発賞」を受賞いたしましたのでお知らせします。
SICEは計測・制御・システムの分野において、研究をはじめ、関連分野、産官学との連携、情報発信の役割を担う中核的な学会です。技術賞は「新しい方式、デバイス、製品等を創案、または実施し、顕著な効果をもたらした技術的功績」に対して、新製品開発賞は「産業の分野の発展に貢献した新製品の創案」に対して贈られます。

技術賞

「COAXIAL DISPLACEMENT SENSOR USING A LATERAL SHEAR INTERFEROMETER WITH A PHASE GRATING」(位相型回折格子を用いたラテラルシアリング干渉計測距技術)
光を用いて非接触で計測対象物との距離を測るための新たな技術を開発しました。既存技術として、工業用途での光学的非接触距離計測法には一般的に三角測量法の原理が用いられていますが、計測対象物の凹凸形状によっては死角ができ測定不能となる領域が生じるという問題点がありました。本技術では、同軸光学系のラテラルシアリング干渉計を距離計測に応用することで、死角により測定不能領域が生じることを防止し、三角測量法の問題点を解決することができました。また、位相型回折格子を採用することでシンプルな構造とし、量産にも適した技術としています。さらに、干渉縞を解析信号で表現し、その瞬時位相を用いることで距離計測の高分解能化も実現することができました。本技術は距離計測に着目していますが、幅広い計測にも適用できる可能性を持っています。今後、ファクトリーオートメーションやプロセスオートメーションなどにおいて適用の範囲を検討し、様々な用途へ応用していく予定です。

新製品開発賞

「スマートHART®モデム 形 AZ-1SHM」
プラントでは、分散制御システムの既存の4-20mAアナログ計装を利用して段階的に DX 化を進めることが可能な HART(Highway Addressable Remote Transducer)通信が、機器管理などのホストシステム・フィールド機器間の通信プロトコルとして利用されています。スマートHARTモデム 形AZ-1SHM は、ホストシステムが動作するPCと HART対応フィールド機器(HART機器)をUSBまたはBluetooth®で接続する通信インタフェースであると同時に、付属専用ソフトウェアとの組み合わせで、HART機器の導入やメンテナンス作業などのフィールドワークを効率良く実施するサービスツール機能を提供しています。また、専門知識を要するオシロスコープやバスアナライザーなどの解析機器の代わりに、HART 通信トラブル解析のためのデータを容易に得ることを可能としました。

スマートHARTモデム 形AZ-1SHM

スマートHARTモデム
形AZ-1SHM

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スマートHART®モデム 形 AZ-1SHM

「赤外線アレイセンサシステム」
赤外線アレイセンサシステムは、床・天井・壁の表面温度を赤外線アレイセンサで計測することで、空調対象エリアが目標の室温に到達するために必要な投入熱量を直ちに演算することができます。これにより室内の熱負荷の変化に素早く反応するフィードフォワード制御が実現でき、省エネルギーも達成できます。
また、計測した床面の温度分布から人を検知することが可能です。これによりエリアの人の在/不在による照明制御やエリアの人数に応じた外気取入れ制御などに応用することができます。
解像度、レンズ視野角、取付方法が異なる7種類のセンサを使い分けることで、オフィスから天井の高い展示会場まで様々な建物に適用することが可能です。

赤外線アレイセンサ

赤外線アレイセンサ

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赤外線アレイセンサシステム

バーナコントローラ 形AUR255

バーナコントローラ
形AUR255

バーナコントローラ 形AUR455

バーナコントローラ
形AUR455

「バーナコントローラ 形 AUR255/455」
バーナコントローラは工業用の燃焼炉を安全に運転するための燃焼安全制御機器であり、主に燃焼制御と燃焼監視の機能を担っています。このバーナコントローラ 形 AUR255/455は、燃焼安全制御に関する機能は同じ機能を有しながらも、設計基準において機能アップをしております。バーナコントローラの設計基準は新しい国際安全規格が更新されることにより大きく変化しました。これに適合するため、形 AUR255/455の設計は、従来のアナログ回路ベースから、二重化CPUによる安全制御のソフトウェア化・デジタル化を行いました。そして、このソフトウェア化・デジタル化設計にともない、内部に、燃焼炉の予防保全に利用することを想定したバーナヘルスインデックス™(Burner Health Index)という新しい情報処理されたバーナ健全性指標データを搭載しました。このITデータを利用することにより、燃焼炉の「見える化」が促進され、効率的な設備運用が期待できます。

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バーナコントローラ 形AUR255
バーナコントローラ 形AUR455

当社はazbilグループの理念である「人を中心としたオートメーション」の下、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と持続的な成長を目指し、お客さまの「安心、快適、達成感」を実現する製品や新技術の開発により社会課題解決に貢献してまいります。

※ HART®は、FieldComm Group の登録商標です。
※ Bluetooth® はBluetooth SIG, Inc. の登録商標です。
※ バーナヘルスインデックスは、アズビル株式会社の商標です。

*掲載されている情報は、発表日現在のものです。

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アズビル株式会社 コミュニケーション部広報グループ
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