オープンイノベーション
大規模言語モデルを基盤とした法務契約文書リスク評価手法
本稿は,大規模言語モデル(LLM)と検索強化生成(RAG)を基盤とした法務契約文書のリスク評価手法を提案する。従来の手法では,自社基準への適応や複雑な文脈を持つ長文条項への対応に課題があり,リスク評価の精度に限界があった。本手法は,RAGを活用した参考情報の統合に加え,偽陰性削減と動的ウィンドウサイズ調整を組み合わせることで,リスク評価と修正案生成の精度を大幅に向上させた。これにより,法務契約文書のみならず,他分野の専門的文書への応用可能性も期待できる。
アズビル株式会社 デジタルそうぞう部 楓川 滉人
アズビル株式会社 法務・リスク管理本部 立川 雄一