azbil Technical Review一覧(2025年4月)

2025年4月発行号 特集 : 広がる市場と多様な計測・制御技術

  1. 全文 (PDF/6,647KB)
  2. 巻頭言:シン・オートメーションの時代
    一般社団法人次世代センサ協議会会長
    東京科学大学名誉教授
    小林 彬
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  3. 特集に寄せて
    アズビル株式会社 執行役常務 azbilグループ研究開発担当 石井 秀昭
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特集論文

  1. スマートフォンを用いた現場エンジニアリングの最適化
    天野 和也 アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発企画部
    岡山 義孝 アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発企画部
    弊社のビルディングオートメーションシステムのフラッグシップであるsavic-net™ G5は様々な制御コントローラで構成され,各コントローラにはアドレス設定やパラメータ設定,試運転等の現場エンジニアリングが必要である。この現場エンジニアリングでは作業の効率化と機動性を重視したハンディタイプのエンジニアリングツールが求められている。今回,スマートフォンを活用した現場エンジニアリングツールを開発し,現場エンジニアリングの最適化を実現したので報告する。
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  2. ビルシステムにおけるネットワーク構成と物理配置を統合した自動可視化技術の開発
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発3部 太田 貴彦
    アズビル株式会社 技術開発本部協働開発部 古賀 宏
    アズビル株式会社 技術開発本部協働開発部 福本 喬彦
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発3部 西村 将雄
    ネットワーク探索技術をもとに把握したネットワーク構成情報と,スイッチングハブ(以下,スイッチ)から取得する物理的な配置情報を統合し,ITに不慣れなユーザが直感的にシステム全体を把握できる可視化技術を開発した。その技術をもとに,接続機器の断線,未許可機器の接続,通信量異常など様々な異常をリアルタイムで監視し,アラートをネットワーク構成ならびに物理配置を表したビュー上で表現できる自動監視システムを構築した。
    また,このシステムに搭載した,スイッチのポート管理によるサイバーセキュリティ対応機能,ならびに新しい機器を追加する際の通信量の増加量,経路,機器への影響を事前に把握できるようにすることで,ネットワーク最適化に寄与する通信シミュレーションの実施例も紹介する。
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  3. 熱画像カメラでの移動体鮮明化技術の開発
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー IAP開発部 増田 将宣
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー CP開発部 西坂 晋
    移動体撮影時の像流れを抑制し,より鮮明な移動体の熱画像を取得することを可能となる赤外線サーモグラフィシステム形K2Tを開発した。K2Tは赤外線カメラ(形K2TS)と画像処理コントローラ(形K2TC)で構成される。これにより今まで対応できなかった製造ラインにおける熱画像を使ったインライン検査を適切に行えるようになり,検査品質の向上および生産性の向上に貢献できる。
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  4. 機械学習による製品品質影響因子の特定
    AI品質ナビゲーションシステムへの適用

    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 渡邉 拓朗
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 戦略事業開発3部 平 昌和
    デジタル化の進展に伴い,製造業においても様々なデータ分析の取組みが行われている。特に,操業データを分析し,品質に影響を与えている因子を特定することは,顧客の要求の高度化・多様化を背景に,より高い品質レベルやイノベーションが求められているため,重要性が増している。しかし,これを行うには製造プロセスに関する知見と大量の操業データを扱うためのスキルの両方が求められる。特に多品種を生産しているプロセスにおいては品種ごとに分析する必要があり,膨大な時間と労力を要する。そのため,それらの低減が課題となる。この課題に対応するため,操業データから運転の状態を表す特徴を抽出し,その中から品質影響因子を自動的に特定する技術を開発した。本技術を用いて,特に品質影響因子の自動特定が困難なバッチプロセスを対象に,品質影響因子の探索機能と傾向監視,および品質異常時の自動調査機能を備えた Deep Anchor™を開発した。
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  5. パラメーター確率分布を用いたプラントモデル自動更新技術
    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 田原 鉄也
    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 川越 貴啓
    アズビルでは制御・最適化によるCO2削減に取り組んでおり,制御高度化ソリューションSORTiA™もその一端を担っている。高度制御ではプラントの特性を表したモデルを用いるが,何らかの理由でプラントの特性が大きく変化した場合にモデルがそのままであると,その差異から制御・最適化の性能が低下し得る。この課題を解決するため,操業中のプラントのモデルを自動で推定して更新する技術を開発した。開発した技術は操業中のプラントデータからモデルのパラメータの確率分布を推定し,その分布に基づいてモデルの更新要否を自動で判断する。本技術はプラントへの特別な操作が不要で,モデルの維持が容易という特長がある。
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  6. マルチセンサに最適化したインターリーブ型ΔΣA/D変換回路の開発
    アズビル株式会社 技術開発本部基幹技術部3グループ 手島 紘明
    アズビル株式会社 技術開発本部基幹技術部3グループ 加藤 太一郎
    アズビル株式会社 技術開発本部 梶田 徹矢
    産業用計測機器において,複数センサを使ったマルチセンサシステムによる高精度化は広く利用されている。例えば圧力や温度などの複数センサを搭載して,主となるセンサの補正や環境変化へのデータ補正などを行っている。補正演算をする場合,複数センサ間のレイテンシを小さくし,高精度かつ低消費電力でA/D変換(アナログ・デジタル変換)することが必要となる。この課題を解決するため,複数センサに最適化したA/D変換回路の方式として,インターリーブ型ΔΣA/D変換回路を提案し,回路の試作と評価による機能検証を行った。
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一般論文

  1. 大規模言語モデルを基盤とした法務契約文書リスク評価手法
    アズビル株式会社 デジタルそうぞう部 楓川 滉人
    アズビル株式会社 法務・リスク管理本部 立川 雄一
    本稿は,大規模言語モデル(LLM)と検索強化生成(RAG)を基盤とした法務契約文書のリスク評価手法を提案する。従来の手法では,自社基準への適応や複雑な文脈を持つ長文条項への対応に課題があり,リスク評価の精度に限界があった。本手法は,RAGを活用した参考情報の統合に加え,偽陰性削減と動的ウィンドウサイズ調整を組み合わせることで,リスク評価と修正案生成の精度を大幅に向上させた。これにより,法務契約文書のみならず,他分野の専門的文書への応用可能性も期待できる。
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製品紹介

  1. 個別エリア対応ユーザターミナル:ネオパネル2(QJ-1301)
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発2部 吉川 まり子
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発4部 下地 裕也
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  2. デジタル指示調節計 形 C2A/C2B/C3A/C3B 機能拡充と汎用性向上
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニーCP開発部 本橋 勇人
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  3. サファイア隔膜真空計(形V8)の開発
    進化する半導体プロセス装置のニーズに合わせて,デポシフト課題の解決, 小型化,高温化,高速化に対応した隔膜真空計

    アズビル株式会社アドバンスオートメーションカンパニー 戦略事業開発1部 小原 圭輔 
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  4. 電力スマートメーター対応水道用無線端末(型式:ENCUW-H8A0)の開発
    アズビル金門株式会社 開発本部製品開発部デバイスグループ 田中 裕三
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