azbil Technical Review 一覧(2019年4月)

2019年4月 特集:「人を中心とした」の発想に基づく快適性の追求

  1. 全文 (PDF/8,162KB)
  2. 巻頭言:革新的技術への社会の適応
    工学院大学教授、一般社団法人建築設備技術者協会会長 野部 達夫
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  3. 特集に寄せて:ビルに新たな付加価値をもたらす空調制御を考える
    アズビル株式会社 取締役執行役員常務 ビルシステムカンパニー社長 濱田 和康
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特集論文

  1. 快適 快適空間制御を実現するための3次元温熱環境可視化システムの開発
    アズビル株式会社 技術開発本部 斎数 由香子
    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 近田 智洋
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 原山 和也
    従来は、壁や柱に設置されたセンサで室内を均一な温度分布にする空調制御が一般的であったが、近年、オフィスにおける人や発熱機器の偏在化に応じて、積極的に空間温度分布をつけ、快適性と省エネルギー性を両立する空調制御方式が注目されている。しかし、そのような空調制御実現のためには、壁や柱に設置された温度センサでは十分ではなく、室内の詳細な温熱環境を把握することが必要である。そのために室内の温熱環境を3次元的に可視化することにより室内温熱環境の偏在を詳細に把握するための技術とシステムを開発した。
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  2. 快適 居住者の温冷感情報を活用する新しい快適性評価技術の開発─個別単位の環境満足度を評価する
    アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美
    アズビル株式会社 技術開発本部 上田 悠
    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 宇野 侑希
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
    国際標準の快適性評価指標は大人数を前提とした平均的指標であり、個々人の温冷感の違いは反映されにくい。よって、空調環境におけるさらなる居住者満足度の向上を目指すには、居住者の実際の感じ方を反映した環境評価が必要となる。本技術は、空調システムに蓄積された居住者の温冷感申告データと室内環境データを活用し、それらの関係性を環境満足度モデルとして構築することにより、居住者の感じ方に基づく環境評価を実現する。実オフィスにおけるモデル生成試行を行った結果を報告するとともに、モデルの活用例について述べる。
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  3. 快適 高度なエネルギー管理と快適な空間を提供するsavic-net™ G5システムの統合コントローラ
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 深浦 敦
    地球温暖化防止やエネルギー安定供給の観点で、建物のエネルギー利用では持続的かつ高度なエネルギー管理が求められる。さらに業務用ビルでは、知的生産性に配慮した快適空間の提供が必要である。これらの要求は状況によっては相反することがあり、各種設備機器の個別制御だけでは両立させることができない。両立させるためには、ビル全体の状態を総合的に判断し、複数の機器を最適に制御する統合制御が必要である。その統合制御のアプリケーションを提供していくための様々な先進機能を基盤に備えたsavic-net™ G5の統合コントローラを開発した。
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  4. 調和 建物ライフサイクルを支えるsavic-net™ G5システムのリモートコントローラ
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 古山 香子
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 石井 直樹
    2020年東京オリンピック・パラリンピックを機に進む都心の大規模再開発とともに、既設建物の改修需要も増加しており、2020年以降も継続することが見込まれている。これらの国内の新築建物の建設および既設建物の改修現場の計装工事における労働力不足などの課題解決を目的として、savic-net™ G5システムのラインナップにジェネラルコントローラおよび小型リモートI/Oモジュールを追加したので、それらの技術的特長を述べる。
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  5. 調和 高付加価値を提供するsavic-net™ G5システムの熱源アドバンストコントローラ
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 久保田 秀雄
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 関根 秀太
    建物の重要設備である熱源機器の制御用として、当社では30年以上にわたり熱源コントローラPARAMATRIX™を販売し、様々な熱源機器の制御のノウハウを蓄積してきた。東日本大震災以降、熱源設備の構成やその運用方法が変化してきており、さらに働き方改革の観点から省施工・省エンジニアリングが必要となっている。また、世界的にもエネルギーの有効活用は重要な課題であり、従来以上に建物における熱源コントローラの重要性が増している。これらの新たなニーズに応えるために、新ビルディングオートメーションシステムsavic-net™ G5のラインナップとして、国内だけでなくグローバル市場も見据えた熱源アドバンストコントローラを開発したのでここに報告する。
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  6. 自在 大口径流量計測制御機能付きバルブの流量計測精度向上技術
    アズビル株式会社 バルブ商品開発部 新谷 知紀
    アズビル株式会社 バルブ商品開発部 松村 剛宏
    アズビル株式会社 バルブ商品開発部 野間口 謙雄
    空調システムの省エネルギーを実現する製品として、アズビルは流量計測制御機能付電動二方弁ACTIVAL+™を販売している。今回、大容量の空調機に対応可能な大口径モデルとして、海外向けに口径100A~150Aの製品を開発した。開発においては、アクティバルシリーズのメリットである小型軽量を実現しつつ流量計測精度の仕様値を満足させるために、プラグとステムの締結部構造およびねじれ開度補正の2つの技術開発を行った。本稿ではこれらの技術開発内容について報告する。
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  7. 快適 全館空調VAVシステム用集中リモコンの開発
    アズビル株式会社 技術開発本部 羽場 照芳
    アズビル株式会社 技術開発本部 田中 裕造
    アズビル株式会社 技術開発本部 奈良 千尋
    全館空調システム「きくばり™」のVAV(Variable Air Volume:可変風量)システムにおいて、住宅内のどこからでも各部屋の温度、ecoモード、スケジュールの設定ができる市販のAndroidのタブレットのWi-Fi機能を使った「集中リモコン」を開発した。その結果、部屋を移動することなく設定を確認、変更するといったことに加え、外出、就寝などのライフスタイルに合わせて設定を自動的に変更することが可能となった。画面デザインの開発においては、ユーザビリティテストを実施し、ユーザーが使いやすく、視認性のよいリモコン画面を作ることができた。
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  8. 快適 放電音を防止した電子式エアクリーナの開発
    アズビル株式会社 技術開発本部 石川 尚弘
    アズビル株式会社 技術開発本部 井口 俊丸
    戸建住宅向け全館空調システム「きくばり™」では、空気清浄のために電子式エアクリーナを採用している。電子式エアクリーナは、粉塵を帯電するイオナイザ部と帯電した粉塵を集塵する集塵部で構成されている。今回、集塵部に永久分極した静電フィルタを採用し、イオナイザ部に監視回路(監視ボード)を追加した電子式エアクリーナの開発を行った。本製品は、お客さまに放電音の不快感なしに安全で清浄な空気環境の提供を行うものである。
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一般論文

  1. 自在 微小液体流量の計測を可能にする熱式液体微小流量計の開発
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー  小田 康彦
    近年、製造プロセスの高度化や品質要求の高まりにより、微小な流量の高精度計測が求められている。今回、30mL/min以下の微小流量に対して精度±5%RDでの計測が可能な熱式液体微小流量計、形 F7Mを開発した。形 F7Mは他にも低圧力損失、高信頼性、小型などの特長を備えている。これらの特長を実現するために石英ガラス管とMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサを組み合わせた流量センサモジュール、小型直管流路構造、および微小流量を高精度に計測できる実流計測設備などの技術を開発した。形 F7Mの特長と技術開発内容について報告する。
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  2. 進化 組立作業ミスの予測・通知技術の開発
    アズビル株式会社 AIソリューション推進部 近藤 政紀
    アズビル株式会社 ITソリューション本部 北條 達也
    近年のものづくりでは、グローバル競争力の強化のため、IoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)などを活用し、品質の向上や生産性の向上などを目的としたスマート化が重要と考えられており、そのスマート化の目的の1つにポカミス削減が挙げられている(1)。本稿では、このヒューマンエラーであるポカミスに着目し、AIの技術である機械学習によって作業者の思い込みによるポカミスを予測し、ミスしそうな注意点を作業の前に通知する技術を開発したので報告する。この技術によりポカミスを抑制することで、製品品質の確保と生産性向上に寄与できると考える。
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5つの戦略技術領域
azbilグループは事業を取巻く環境変化に対応し普遍的な価値を提供すべく、5つの戦略技術領域を定め研究・開発を進めています。
融合=人間・機械融合システム技術
自在=自在計測制御技術
進化=わかる化プロセス情報技術
調和=環境調和計測制御技術
快適=快適空間計測制御技術