azbil Technical Review 一覧(2016年4月)

2016年4月 特集:生産現場・執務空間ソリューションを加速する情報化技術

  1. 全文 (PDF/9,646KB)
  2. 巻頭言:人を中心としたオートメーションに向けて
    京都大学大学院 情報学研究科 システム科学専攻 教授 加納 学
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  3. 特集に寄せて:次の100年に向けた技術開発の方向性について
    アズビル株式会社 執行役員 技術開発本部長 西本 淳哉
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特集論文

  1. 自在 産業用センサにおける製造装置の高機能化を実現するネットワーク技術
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 西坂 晋
    装置全体の高精度・高機能化を実現すべく、オープンフィールドネットワークであるMECHATROLINK-Ⅲに対応した高精度位置計測センサコントローラ 形 K1G-C04Mを開発した。本製品によりアナログ出力モデルの持つ課題を解決し、計測周期250μs、最小分解能0.1μmというセンサとしての性能を最大限活かす計装を可能とした。同時にMECHATROLINK-Ⅲの持つ定周期性、高速性および通信監視機能により、さらに高い信頼性を要する装置への適用を可能とした。
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  2. 進化 IoT時代のスマート設備管理を目指す操業ビッグデータを活用したオンライン異常予兆検知システムの開発
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 木村 大作
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 山縣 謙一
    近年、欧米を中心にInternet of Things (IoT)の戦略的利活用が急速に進んでおり、日本国内においても産官学挙げての取り組みが始まっている。ビッグデータ活用先の1つに製造業の設備管理分野がある。成熟した日本の製造業において、プラントオートメーション(PA)系プラントでは安全安定が、ファクトリーオートメーション(FA)系工場では止まらない工場がそれぞれの課題とされている。設備の健全性を担保するためには予防保全が大切であるが、時間基準保全(Time Based Maintenance: TBM)主流の現状では故障をゼロにすることは難しい。そこで, 製造現場の操業ビッグデータを活用し様々な設備の正常時の振る舞いをファジィニューラルネットワークに学習させることにより、いつもと違う動きをオンラインで捉え異常予兆の早期発見を可能とし製造現場におけるトラブルの未然防止を図るため、異常予兆検知システムBiG EYES™を開発した。
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  3. 進化 プラントの保全効率を向上させる診断機能を搭載した差圧・圧力発信器の開発
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 近藤 浩市
    アズビル株式会社 技術開発本部 田原 鉄也
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 永松 裕子
    近年、フィールド機器に対し、FOUNDATION Fieldbus/HART (以下、FF/HART)通信を活用した機器管理システムによるオンラインでの監視、診断が定着してきている。また、診断によるプラント安全、安定操業、メンテナンスの効率化へのさらなる期待が高まっている。こうした背景のもと、プロセスの圧力変動状態を診断するための指標を搭載した差圧・圧力発信器を新たに開発した。本稿では、今回開発した圧力周波数指標、標準偏差の2つの指標と実流による実験結果を紹介する。これらの診断機能により導圧管詰まりのようなプロセスのトラブルの早期発見が可能になる。
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  4. 進化 ビッグデータ時代に対応し、進化する機器管理システム
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 津金 宏行
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 亀井 宏和
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 工藤 泰
    アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー 籠浦 守
    アズビル株式会社 技術開発本部 山田 功
    ビッグデータ時代を迎え、フィールド機器の運用管理面でもより多くのデータからの変調や異常予兆の検知、状態基準保全の拡充などが期待されている。当社は機器管理システムの開発において、FieldComm Groupで規格化されたHART-IPなどの標準通信プロトコル対応を強化し、より多くの市販接続機器への対応を実現した。加えて接続されたすべてのフィールド機器を対象とした複数機器のリアルタイムトレンドデータの同時表示やヒストリカルデータの活用機能を搭載し、ユーザーの利便性、有用性を向上した。これによりフィールド機器からの情報を活用したデータに基づく安全・安心を担保する機器管理システムを実現した。
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  5. 進化 優れたユーザー体験を提供する新しいビルディングオートメーションシステムの開発
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 西羅 大貴
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 古賀 宏
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 山本 博之
    ビルディングオートメーションシステム(BAS)のユーザーは、ビル管理業務やシステム機器操作に不慣れな初心者からベテランまで習熟レベルの幅が広い。savic-net™G5は、様々なレベルのユーザーであっても使いこなせるシステムとするため、アズビルが長年の開発および販売で得たノウハウを元に,新たに開発したBASである。これまでのシステムとの最も大きな違いはユーザー体験(User Experience:UX)という視点を取り入れた点である。単なる機能追加や使いやすさの改良という枠を超え、ビル管理業務に携わる「人」の業務体験を高めることを目指して開発したBASの事例を紹介する。
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  6. 調和 ビル管理業務の効率化に貢献するビル向けクラウドサービスの開発
    ─全体像とエネルギー管理機能

    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 高橋 哲也
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 小間 香保里
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 澁谷 厚
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 馬淵 敏暢
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 田中 巧
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 山岡 稔
    ビルの管理業務を支援するシステムとして、「ビル向けクラウドサービス」を開発し、サービスを開始した。ビル管理業務の基本となるエネルギー管理機能や設備保全管理機能、テナントサービス機能だけでなく、将来的には、熱源運転計画支援機能やデマンドレスポンス機能、遠隔制御機能などの複数のメニューを用意し、顧客の様々なニーズに応えられるサービスを構築していく予定である。本稿では、本サービスの全体概要および、本サービスの第1弾として開発したエネルギー管理機能について紹介する。
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  7. 調和 ビル管理業務の効率化に貢献するビル向けクラウドサービスの開発
    ─居住者に快適を提供するテナントサービス機能

    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 山地 和博
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 大曲 康仁
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 鈴山 晃弘
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 大野 巧真
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
    アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美
    以前より提供してきたテナント向けアプリケーション製品「テナントサービスサーバ」を今後、ビル向けクラウドサービスTSとして提供する。クラウド化により、機能の柔軟性や拡張性の向上、および、保守性や情報セキュリティ強度を高めることが出来る。テナント向けサービスの機能および新機能として開発中の居住者からの温冷感申告に対応する空調システムを紹介する。
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  8. 快適 中小規模オフィスビルの空調ニーズに応えるセル型空調システムの開発
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 三枝 隆晴
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 羽場 照芳
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 伊藤 卓
    アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 長尾 泰司
    中小規模ビル向けに、従来の部屋やゾーニングより細かい空調エリア単位として「セル」という概念を導入した空調システムを開発した。本システムは、室内への風向を切り換える「体感気流切替機能付き吹出口」、セルごとの風量を変更する「セル風量分配ユニット」、設定器やコントローラなどから構成される。VAV空調やダクトビルマルチなど従来のダクト空調にない新たな機能として、より細かい単位での風量や風向の切替機能を備えている。本開発では、「人の温冷感」と「風量・風向制御」の関係を理論・実験・シミュレーションで分析し、そこで得られた知見をもとに、制御ロジックを考案した。そのロジックにより、人の温冷感申告に応じて、吹出口の風量や風向、室内温度といった個々の制御ループの設定を変えながら、「きめ細かな気流制御」や「気兼ねなく操作しやすい設定」など快適かつ利便な環境制御を提供する。
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一般論文

  1. 融合 サーモグラフィによる工程検査システムの開発
    アズビルトレーディング株式会社 越口 一敏
    アズビル株式会社 技術開発本部 瀬戸 新一郎
    アズビル株式会社 技術開発本部 金原 圭司
    飲料用のペットボトルや缶の梱包は、ホットメルトを用いた接着を行うことで段ボール箱を形成する「パッケージ成形ホットメルトライン」という工程で行われている。従来の良否判定装置は、可視画像を用いて行っており、塗布直後のホットメルトの形状しか検出できず、実際の接着状態の判定ができない課題があった。そこで、可視画像の代わりに熱画像を取得可能な赤外線サーモグラフィを用いて、塗布後に段ボールを張り合わせた状態でのホットメルトの形状を収集して、それを画像処理することにより良否判定が行えるシステムを開発した。
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  2. 自在 封入液量を極少化した圧力センサ構造の開発
    アズビル株式会社 技術開発本部 田中 達夫
    プロセスオートメーション(PA)、ファクトリオートメーション(FA)、さらにサニタリ市場等、多岐にわたる市場に多くの価値を提供できると考えられる、小型圧力発信器向けの圧力センサ構造を開発した。この圧力センサ構造は、過大圧保護機構を内蔵した新型圧力センサ素子を搭載している(1)。新型圧力センサ素子は、圧力検出部の上下に圧力導入室を備え、圧力伝達媒質である封入液の量を極めて少なくすることが可能である。封入液量が極少化されると、周囲温度影響による特性劣化を最小限に抑えられ、高精度化が可能となる。今回開発の圧力センサ構造の封入液量は、従来比1/10以下となっている。
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  3. 自在 速度分布による誤差を抑制した都市ガス・LPガス用超音波ガスメーターの開発
    アズビル金門株式会社 八幡 徹弥
    アズビル金門株式会社 内藤 光
    2014年4月に経済産業省が公表したエネルギー基本計画のガスシステム改革により、市場が変革していくことが予想される。そこで、パルス出力を標準搭載し、HEMS(Home Energy Management System)にも対応した超音波ガスメーターを開発した。超音波ガスメーターは、超音波が伝搬する領域内において、速度分布に偏りがある場合は誤差が発生し性能に影響を与える。この課題に対し、超音波ガスメーターにおける計測部の流路を複数の層に分けることで良好な性能を確認できたので報告する。
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5つの戦略技術領域
azbilグループは事業を取巻く環境変化に対応し普遍的な価値を提供すべく、5つの戦略技術領域を定め研究・開発を進めています。
融合=人間・機械融合システム技術
自在=自在計測制御技術
進化=わかる化プロセス情報技術
調和=環境調和計測制御技術
快適=快適空間計測制御技術