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2010年度の取組み

藤沢テクノセンターでの取組み

azbilグループにおける「省エネモデル事業所」、かつ、約1,800名が働く最大事業所として、これまでの省エネ活動について紹介します。

Q 藤沢テクノセンターでは、どのような考えの下に省エネ活動を展開しているのですか。

省エネへの取組みは、1999年にエネルギーモニタリングを本格的に導入することからスタートしました。
省エネ活動を推進する上では、「測る」「眺める」「制御する」をコンセプトとしています。まず現状分析として、電力やガスなどのエネルギー使用量などを「測る」ことから始まります。これにより、建物全体のエネルギー消費の実態が把握でき、機器の性能や稼働率及び稼働時間などを「眺める」ことで改善案を創出できます。こうして、的確かつ効果的な省エネ対策(「制御する」)が行えます。
2008年度からは、各建物各フロアに省エネ責任者及び推進者を配置して実行体制をさらに強化し、活動の継続につなげています。
また、2011年度からは、夏の電力不足を受けて、節電とともに、居住者の知的生産性・快適性との両立を図りながら、計画的な省エネ・節電施策を進めています。

Q 夏の節電対応として、どのような取組みをしていますか。

藤沢テクノセンターでは、以前からある省エネタスクの役割を拡大して省エネ節電タスクとし、部署間で連携を取りながら各施策を進めています。 2011年度は、既存工場における実験装置などの移設や恒温槽の廃熱対応などの取組みはもちろんのこと、オフィス棟においては、建物特性に応じた節電対策を行いました。従来「見える化」が進んでいた建物では、節電の重要項目である「ピークシフト」、「電力デマンド制御」、さらに「居住者参加型の節電対策」など独自の視点を盛り込みました。
ピークシフトへの取組みとしては、就業時間前の規制対象時間外に建物全体を予め冷房(予冷)し、規制対象時間内は夜間電力で蓄熱された氷蓄熱での単独運転に切り替えて最大電力使用時間帯をシフトしました。また、気象予報を加味した独自の予測技術により予冷は必要最小限としました。更に、「照明を消せば室内温度設定が下がる」というインセンティブを付与した空調制御を導入し、その日の室内環境を主体的に居住者が作る居住者参加型の節電を試みました。
これらの取組みの結果、2011年度は、最大電力は当該建物で40%以上削減(2006年度比)、藤沢テクノセンター全体でも約30%削減(同年度比)と、省エネにも大きく貢献しました。2012年は、生産性・快適性との両立を図りながら、計画的な節電・省エネ施策に取り組んでいきます。

Q これまで実行した省エネ対策についてお聞かせください。

建物それぞれの特性に合わせ、身近なアイデアを駆使した省エネ対策から、先端技術を駆使した省エネ対策まで幅広く対策を行っています。
取組み前からの既存建物では、蛍光灯へ高効率反射板やインバータ安定器を設置しました。さらにプルスイッチ(ひも)をつけたことで不要時の消灯が徹底できました。空調に関しては、二重窓化、空調室外機へのよしずの設置、天井ファンなどで効果を上げています。
2006年竣工の建物では、高遮熱・高断熱ガラスを全面的に採用、西日対策となる縦ルーバも設置し、熱搬送動力を抑える空調方式を採っています。また、中央監視装置やエネルギー管理システムを活用して空調熱源の稼働時間を短縮するなど、新設後の運用面でも改善を実現しています。

電気自動車(EV)を導入して

成田営業所は設立以来、日本の玄関口“成田”で、お客さまへの省エネ提案などを通じて環境へ貢献してきました。自らの環境負荷低減も同時に進めており、当営業所が入っているビルのオーナーさまのご理解を得て充電用電源を設置し、2011年1月からEVを導入しました。
また、成田営業所での経験がazbilグループの事業につながり、日本のスマートシティ・スマートコミュニティ構想に役立つことを楽しみにしています。
コーポレートカラーで“電気自動車”と記したデザインは、営業所近郊および現場でも注目を浴びています。社員からは「あらためて環境への意識が高まった。」という声も聞かれ、環境意識への効果も実感しています。

成田事業所の電気自動車

成田営業所が導入した電気自動車

グループ会社の生産工場への展開

2008年12月に完成した国内最大規模の実流校正装置

2008年12月に完成した国内最大規模の実流校正装置

これまでの山武(現:アズビル株式会社)での実践で得られた省エネのノウハウや、お客さまの現場での経験をグループ会社の生産工場に展開することで、CO2排出量の削減を目指しています。
2010年度は、山武瑞穂において取組みを開始しました。山武瑞穂(現:アズビル京都株式会社)は、azbilグループの電磁流量計や水道メータなどの流量計測機器の中核工場として位置付けられており、特に2008年12月に完成した実流校正装置は、国内最大規模を誇る校正設備として、各方面から大きな注目を集めています。
2010年1月には、電磁流量計の校正サービスをazbilグループ以外の製品にも拡大する体制を整えたことで、今後のエネルギー使用量の増大が見込まれます。そこで、2010年度に、電力だけでなくエアー・ガス・水の見える化システムの導入を検討、省エネテーマの調査・抽出を実施しました。2011年度は、見える化システムを構築し、随時、省エネ対策に取り組んでいきます。

詳しくは、azbilグループPR誌「azbil」2010年12月号をご覧ください。

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