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アズビルが解き明かす「エネルギー管理」 第7回

【ENEFORT™】
アズビルが解き明かす「エネルギー管理」 第7回

省エネに向けて現状のムダな運用を見つける

今回からは、省エネ対策の具体的な取組みについて解説していきます。その第一段階として、省エネ対策の着眼点となる「現状のムダを見つける」ポイントを紹介します。

※ENEFORT(energy&comfort)は、お客様にエネルギーと安心・快適につながる情報をお届けするWebページです。
※ENEFORTはアズビル株式会社の商標です。

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「運転時間」「設定」「機器効率」の3視点からムダを探す

省エネ対策の第一歩は「ムダを探すこと」。ムダは直接的に関係するものから間接的に作用するものまで、随所に潜在している可能性がありますが、探し出すポイントとして「1.運転時間」「2.設定」「3.機器効率」の視点から解説します。

1.運転時間

機器の不必要な運転はそのままエネルギーロスに直結します。必要だと思っていた運転が実は不必要だったということもあります。まずは現在の運用の中にムダな運転がないか見直しましょう。

電気室の空調機

機械を冷やすことが目的の空調であり、室温が基準値以下であれば24時間連続運転の必要はありません。
連続運転でムダを生んでいませんか?

機械室の給排気ファン

空気を取り込むための給排気ファンは、機器停止時には運転する必要はありません。連続運転でムダを生んでいませんか?

ロビーや共用廊下の空調機

常に人が居る場所ではないため、居室と同等の空調環境にする必要はなく、早朝や夜間など人が少ない時間帯には更に抑制できます。24時間運転でムダを生んでいませんか?

更衣室の空調機

人がいない時間帯に空調する必要はありません。連続運転でムダを生んでいませんか?

照明

人が常時居ないのに、ムダに点灯している照明はありませんか?

2.設定

過剰な設定もエネルギーロスの一因になりムダと判断します。現在の運用の中にムダな運転がないか見直しましょう。

電気室の冷房設定

30℃前後が目安です。ムダな設定で冷やし過ぎていませんか?

冬期の空調冷水利用

冬期は外気温度が低いので空調用冷水は必要ありません。ムダに冷房を行っている場所を見つけましょう。

外気導入量

冬期、夏期の過剰な外気導入は、暖房、冷房エネルギーのムダに繋がります。必要換気量以上の外気を導入していませんか?

エントランスの温度設定

建物外部と接するエントランスやロビー等は滞在時間が短い場所であるため、ある程度の空調ができていれば問題ありません。居室内と同じ空調環境に保とうとして、多くのエネルギーをムダにしていませんか?

3.機器効率

機器の効率を把握しない運転は、エネルギーのムダに繋がります。非効率的な運転をしていないか見直しましょう。機器単体のみではなく、補器を含めたシステム全体としての効率も重要です。

  • 設備容量が実負荷にあっていない場合、COPが低下してエネルギーのムダに繋がります。COPが定格COPより下がっていませんか?
  • 同じ機種でも効率は異なります。効率が悪い方の機器を優先していませんか?
  • 経年劣化で効率が低下した機器を運転し続けることはエネルギーのムダに繋がります。前月や前年と比べて効率が低下していませんか?

以上のポイント以外に、さらに詳しい内容については、東京都環境局が公開している「地球温暖化対策計画書」(都条例チェックシート)も参考になります。

東京都環境局


ムダなエネルギーを見つけて適切な省エネ対策をしていきましょう。


次ページ 簡単にムダを探し出す

◆【ENEFORT™】アズビルが解き明かす「エネルギー管理」シリーズ◆
第1回 エネルギー管理の必要性
第2回 エネルギー管理で行うべきこと。エネルギー管理標準を定める
第3回 エネルギー管理は組織で取組む
第4回 エネルギーの消費状況を把握する
第5回 エネルギー消費の管理目標を設定する
第6回 省エネ法に基づいて報告する
第7回 省エネに向けて現状のムダな運用を見つける
第8回 省エネ対策を計画し実施する
第9回 省エネ効果を確認する。さらなる改善事項を整理する

おすすめリンク集

経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト