知的生産性改善

赤外線アレイセンサシステム
人を中心としたスマートビルディング実現の基盤技術

アズビル株式会社では、空調制御用に開発された赤外線アレイセンサと、その計測データを集約する装置で構成される赤外線アレイセンサシステムの販売を開始した。赤外線アレイセンサシステムは、これまでにない独創的な製品であり、壁や柱に設置された室温センサを用いず、赤外線アレイセンサで得られる広範囲の表面温度を用いてフィードフォワード空調制御を行うことで、快適と省エネルギーに貢献する。また、人検知を行い、その結果を外部出力することで、空調、照明の発停や換気制御等に応用できるスマートビルディング実現の基盤製品として位置づけられる。本稿では、これらの技術を中心に報告する。

アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発2部 本田 光弘
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発2部 長嶋 聖
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー開発本部開発2部 青山 章一郎

azbil Technical Review 2020年 特集:社会課題の解決に貢献するazbilグループの多様性

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居住者の温冷感情報を活用する新しい快適性評価技術の開発─個別単位の環境満足度を評価する

国際標準の快適性評価指標は大人数を前提とした平均的指標であり、個々人の温冷感の違いは反映されにくい。よって、空調環境におけるさらなる居住者満足度の向上を目指すには、居住者の実際の感じ方を反映した環境評価が必要となる。本技術は、空調システムに蓄積された居住者の温冷感申告データと室内環境データを活用し、それらの関係性を環境満足度モデルとして構築することにより、居住者の感じ方に基づく環境評価を実現する。実オフィスにおけるモデル生成試行を行った結果を報告するとともに、モデルの活用例について述べる。

アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美
アズビル株式会社 技術開発本部 上田 悠
アズビル株式会社 AIソリューション推進部 宇野 侑希
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太

azbil Technical Review 2019年 特集:「人を中心とした」の発想に基づく快適性の追求

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中小規模オフィスビルの空調ニーズに応えるセル型空調システムの開発

中小規模ビル向けに、従来の部屋やゾーニングより細かい空調エリア単位として「セル」という概念を導入した空調システムを開発した。本システムは、室内への風向を切り換える「体感気流切替機能付き吹出口」、セルごとの風量を変更する「セル風量分配ユニット」、設定器やコントローラなどから構成される。VAV空調やダクトビルマルチなど従来のダクト空調にない新たな機能として、より細かい単位での風量や風向の切替機能を備えている。本開発では、「人の温冷感」と「風量・風向制御」の関係を理論・実験・シミュレーションで分析し、そこで得られた知見をもとに、制御ロジックを考案した。そのロジックにより、人の温冷感申告に応じて、吹出口の風量や風向、室内温度といった個々の制御ループの設定を変えながら、「きめ細かな気流制御」や「気兼ねなく操作しやすい設定」など快適かつ利便な環境制御を提供する。

アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 三枝 隆晴
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 羽場 照芳
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 伊藤 卓
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 長尾 泰司

azbil Technical Review 2016年 特集:生産現場・執務空間ソリューションを加速する情報化技術

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