azbilグループCSR調達ガイドライン

8 人権

8.1 基本的人権の尊重

  • 労働者の人権を尊重し、ハラスメント、性的虐待、体罰、精神的・肉体的な抑圧、または言葉による虐待等の非人道的な行為を行ってはなりません。

8.2 個人情報の保護

  • サプライヤー、顧客、消費者、労働者等全員の個人情報は、所在国の法令等を遵守し、安全かつ適切に管理する必要があります。

8.3 機密情報の漏洩防止

  • 自社のみならず、顧客や第三者から受領した機密情報を、適切に管理・保護する必要があります。

8.4 知的財産の尊重

  • 知的財産権を尊重し、技術やノウハウの移転は、知的財産が守られた形で行う必要があります。
  • 顧客およびサプライヤーなどの第三者の知的財産も保護する必要があります。

8.5 反社会的勢力の排除

  • 反社会的勢力(暴力団や総会屋等)との関係を有してはなりません。
  • 反社会的勢力からの不当な要求に妥協してはなりません。
  • 反社会的勢力との取引は行ってはなりません。

8.6 紛争鉱物対応

  • 製造している製品に含まれるタンタル、錫、タングステン、および金などの鉱物が、紛争地域および高リスク地域で深刻な人権侵害、環境破壊、汚職、紛争などを引き起こす、またはそれらに加担していないかのデュー・ディリジェンスを実施する必要があります。

補足説明

8.1 基本的人権の尊重
セクシャルハラスメントや言葉による虐待などの非人道的な扱いは、周囲が気付かず、深刻化する場合があります。
したがって、早期発見、対応の手順などを策定しておくと同時に、社内で相談できる環境を整え、周知する必要があります。
さらに、相談に係る情報に関する機密性、ならびに相談者の匿名性を保護し、相談者に対する報復を排除する必要があります。

8.2 個人情報の保護
サプライヤー、顧客、消費者、従業員などの個人情報については、各国の関連する法規制を遵守し、慎重に取扱う必要があります。 特定された利用目的の達成に必要な範囲内で、個人情報の収集、保存、変更、移転、共有その他の処理を行う必要があります。日本では主な関連法規として、個人情報保護法があります。

8.3 機密情報の漏洩防止
機密情報とは、一般的に、機密である旨が合意されている文書など(電磁的あるいは光学的に記録されたデータ情報を含む)により開示された情報や、機密である旨を告知したうえで口頭にて開示された情報を指します。

自社ならびに第三者から受領した機密情報を管理するための適切な仕組みやマネジメントシステムを構築する必要があります。これには情報管理レベルの設定や従業員の教育・研修を含みます。

8.4 知的財産の尊重
知的財産の保護の対象は、自社のみならず、顧客やサプライヤーなどの第三者を含みます。
知的財産権は、法令に定められた権利で、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権などが該当します。
知的財産には、知的財産権に加え、営業秘密・技術上のノウハウなどを含みます。

8.5 反社会的勢力の排除
反社会的勢力とは、暴力団、暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団、その他これらに準ずる者を指します。
反社会的勢力には、一切関わり合いを有してはなりません。

  • 反社会的勢力を利用しない
  • 反社会的勢力に財産的利益または便宜を供与しない
  • 反社会的勢力と密接に交際をするなど社会的に非難されるべき関係を有しない
  • 自らまたは第三者を利用して、相手方または相手方の関係者に対し、詐術、暴力的行為ないし脅迫的言辞を用いない

8.6 紛争鉱物対応
責任ある鉱物調達に関するデュー・ディリジェンスとは、方針を策定し、購入先に自社の期待を伝え(可能な場合には契約に盛り込む)、サプライチェーンのリスクを特定し査定し、特定されたリスクに対応する戦略を策定および実行することを指します。
なお、関連する法規としては、米国ドッド・フランク・ウォールストリート改革および消費者保護法第1502 条、欧州委員会 紛争鉱物規則があります。