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繋ぐ・調べる・動かすを1つに凝縮したスマートHARTモデムの開発

キーワード:プロセスオートメーション,DX 化,HART,通信トラブル,HART 通信確認,通信ノイズ,ループ給電,解析,機器管理,バルブ診断, SFN, DE

HART(Highway Addressable Remote Transducer)通信を用いたプロセスオートメーション(以下, PA)プラントのデジタルトランスフォーメーション(以下, DX)化が進んでいる。その際,通信トラブルに遭遇し,様々な機器を用いた解析と対応を余儀なくされることがある。今回,HART/SFN/DE対応のスマートHARTモデム 形 AZ-1SHMを開発し,様々な解析機器を使用することなく,現場でのHART対応フィールド機器導入時の動作確認やHART通信トラブル解析を可能とした。

1.はじめに

PAプラントではHART通信を用いてのDX化が進んでいる。HART通信を用いたプラントのDX化は,分散制御システム(以下 DCS)の制御ソフトウェアをはじめとする4-20 mAアナログ計装の資産を利用し,生産への影響を最小化しながら段階的に進めることができる。アナログフィールド機器をHART対応フィールド機器(以下,HARTフィールド機器)に交換し, DCSのI/OモジュールをHART対応に変更するか,HART通信ユニットを追加してHART対応の機器管理ホストシステムを導入すると,HART通信によってフィールド機器が持つ様々な機能のパラメータへのアクセスが可能となり,それを利用してのループチェック時間の短縮や,フィールド機器の自己診断情報のメンテナンスへの活用が期待できる。

このとき,HART信号に影響を与えるノイズが存在したり,負荷抵抗の不足からHART通信仕様に定められた必要な波高を得ることができないなどの通信トラブルに遭遇し,現場で解析の必要に迫られることがある。解析にはマルチメータ,オシロスコープ,バスアナライザー, HART対応フィールドコミュニケータ,電圧・電流発生器,他のHARTフィールド機器など,様々な装置・機器を用いる場合があり,これらを常に現場に持参するのは容易でない。

今回,HARTおよびアズビルのフィールド機器通信プロトコルであるSFN(Smart Field Network)/DE(Digital Enhancement)をサポートする,複数プロトコル対応モデムであるスマートHARTモデム 形 AZ-1SHM(以下,1SHM)を開発し,様々な装置・機器を使用することなく,HART導入時の動作確認やHART通信トラブル解析を可能とした。

2.1SHMの構成

1SHMは図1に示す本体と,サポートツール(ソフトウェア)から構成される。

2.1 本体

本体は片手で握ることができるサイズで,親指で操作する。本体背面には保持・操作時のグリップ性と安定性を考慮し,人差し指が入る窪みを設けた。操作パネルのボタンは使用手順に沿って上から配置し,左右どちらの手でも操作しやすいよう中心線上に並べている。

図1 1SHM本体

片手で握って使用することを前提とした小型化のため部品数を極力減らし,温度上昇を避けるため発熱を抑えられる部品を採用した。

また,現場での使用を考慮し,懸けておくことができるよう本体にストラップホールを設け,さらに耐衝撃性を高める専用シリコンジャケットを用意した。

図2 シリコンジャケットを装着した本体

本体とフィールド機器は 図1右上のフィールド機器側ケーブルで接続する。フィールド機器側ケーブルの先端は図1に示すICテストクリップを付属のみのむしクリップと交換して使用できる。

本体は,HARTホストアプリケーション(以下,HARTホスト)またはサポートツールが動作するWindowsパソコン(以下,PC)またはタブレットと,USB Type-C®ケーブル(以下, USBケーブル)で接続する。無線認証取得済の国/地域では,サポートツールを用いて無線利用の設定を行った後にHARTホストが動作するPCまたはタブレットとBluetooth® Classic v4.2で接続し,あるいはサポートツールが動作するPCまたはタブレットとIEEE 802.11 b/g/nの無線(Wi-Fi)で接続して使用できる。

本体はUSBケーブルでPCまたはタブレットから供給される電力,あるいは内蔵の乾電池の電力で動作する。

小型化および部品点数の削減により,様々な解析機器を用いていた従来と比較し,製品本体部重量を80%削減してCO2を削減するなど,再使用・再資源化,環境保全性,省資源化の改善に貢献している。

2.2 サポートツール

サポートツールはPCまたはタブレット上で,本体とオンライン接続の状態で動作するソフトウェアであり,本体使用前に必須であるライセンス認証やHART通信解析のユーザーインターフェースとなっている。サポートツールの機能は3.2節と4章で述べる。また,画面イメージを図3に示す。必要な画面サイズは400×700ピクセル以上で,PC,タブレット両方において同じイメージで使用できる設計とした。画面解像度が高いモニターでは,最大化ボタンなどを利用して横長の表示も可能である。

図3 サポートツールの画面イメージ

3.1SHMの機能

3.1 モデム

1SHMはフィールド機器の設定・調整などを行うHARTホストまたは当社フィールド・コミュニケーション・ソフトウェアCommStaff ™形 CFS100(以下,CFS100)が,フィールド機器と通信するためのモデムである。HART/SFN/DEの複数プロトコルを切替えなしで利用できる。

3.1.1 HARTホストのモデム

1SHMとPC上で動作するHARTホストとのUSBケーブル接続では,HARTホスト上で通信先として付属USBドライバ(Azbil HART and SFN DE Serial Port)に該当するCOMポートを選択することで,そのHARTモデムとして機能する。

図4 HARTホストのUSB接続

Bluetooth接続の場合,Windows上で動作するHARTホストでは,ペアリング後に発信側COMポートを通信先として選択する。また,Android上で動作するHARTホストでは,ペアリング後に1SHMを通信先として選択する。

図5 HARTホストのBluetooth接続

3.1.2 CFS100のモデム

1SHMはCFS100のUSBモデムとして機能する。CFS100の起動時の画面でHARTまたはSFN/DEのいずれかを選択してフィールド機器との接続を開始する。1SHMはCFS100からの通信プロトコルを自動判別し,HART/SFN/DE対応モデムとして動作する。

図6 CFS100の接続

3.2 HART通信解析

1SHMは本体単独で,またはサポートツールと組み合わせて,現場のHART通信トラブルの解析を行うフィールドサービスツールとして使用することができる。サポートツールと組み合わせての通信解析には「監視モード」と「HARTマスターモード」がある。

1SHMを用いた現場での通信解析作業の詳細は4章で述べる。

3.2.1 監視モード

監視モードは1SHMからのHARTコマンド送信を行わず,HARTホストとフィールド機器の間で実行されているHART通信やノイズをサポートツール上でモニタリングするモードである。

図7はUSB接続の例であるが,Wi-Fi接続も可能である。

図7 監視モード(USB接続の例)

3.2.2 HARTマスターモード

HARTマスターモードでは,サポートツールがHARTホストとなり,接続先のフィールド機器にHARTコマンドを送信し,それをモニタリングするモードである。このとき,プライマリ通信,セカンダリ通信のどちらを用いるかの選択が可能である。また,接続先のフィールド機器からレスポンスがない場合,信号強度を上げてコマンドを送信してみることも可能である。

サポートツールから送信するHART信号が,意図せず接続先ループのHART通信に影響を与え,動作中のHARTホストが通信タイムアウト等の異常を検出することがないよう,接続先のループにHART通信を検出すると,本モードへの切替を制限する安全機能を備えている。

図8はUSB接続の例であるが,Wi-Fi接続も可能である。

図8 HARTマスターモード(USB接続の例)

3.3 フィールド機器への給電

3.3.1 電圧・電流発生機能

1SHMはモデムとして動作,また,HART通信解析装置として動作しながら,1台でフィールド機器に給電(ループ給電)を行うことができる。

本体のボタンでの切替えまたはサポートツールでの設定により,トランスミッタ向けのDC24V電圧給電,アクチュエータ向けのDC電流給電を行うことができる。電流給電は2.4mA(-10%)から23.2mA(120%)まで設定できるが,上限は給電対象フィールド機器のインピーダンスによる。

3.3.2 通信負荷抵抗

11SHMのループ給電回路内には通信に必須の負荷抵抗250Ωを電源と直列に接続している。1SHMからフィールド機器へ給電しながらHART/SFN/DE通信を行う場合,4線式フィールド機器など一部を除き,外付けの負荷抵抗を用意する必要はない。

3.3.3 安全機能

1SHMは動作中のプラントでも使用される可能性を考慮し,1SHMからの意図しないループ給電によって動作中のポジショナの開度が変化してしまうリスクを低減させるための安全機能を備える。

接続先フィールド機器への外部からの給電を検出した場合,1SHMはループ給電を開始しない。また,ループ給電開始時あるいはループ給電中に,接続先フィールド機器が接続されていないことを検出した場合には,ループ給電を停止する。それにより,給電状態にある1SHMの端子が動作中のフィールド機器に接触し,意図しないループ給電が開始されることを防止する。

4.1SHMを用いた現場での解析作業

本章では,様々な装置・機器を用いて行われている現場作業が,1SHMの活用により,短時間で容易に行うことができる事例を述べる。

4.1 接続先ループの給電状態確認

4.1.1 本体での表示

フィールド機器側ケーブルの端子間(接続先ループ)が給電されていることを検出すると,図9に示す本体操作パネル上のLOOP ACTIVE表示(LED)が点灯する。

1SHMからフィールド機器への給電を行う前にこのLEDが点灯している場合,既に給電されていると判断し,給電はできない。

図9 本体操作パネル上のLOOP ACTIVE表示

4.1.2  サポートツールでのループ電圧表示

図10に示すよう,サポートツールの画面上でループ電圧値を確認することができる。監視モード,HARTマスターモードとも,波形表示や通信内容が表示更新されるタイミングで,ループ電圧値の表示が更新される。

図10 サポートツールでのループ電圧表示

4.2  通信波形/ノイズの確認

1SHMでは通常オシロスコープを用いて確認を行う通信波形やノイズをサポートツールで表示・確認できる。1SHMは1回の波形データ取得指示で4096回のサンプリングを行う。サンプリング周期はサポートツールを用いて,表1に示す選択肢から指定する。

表1 サンプリング周期/サンプリング時間

サンプリング周期サンプリング時間横軸最大値
0.02ミリ秒81.92ミリ秒10ミリ秒
0.1ミリ秒409.6ミリ秒100ミリ秒
0.5ミリ秒2048ミリ秒1000ミリ秒
1ミリ秒4096ミリ秒4000ミリ秒

サンプリング結果は電圧(mV)を縦軸とし,時間を横軸とするチャートに表示する。小画面での見やすさのため縦軸のスケールを自動調整し,横軸は指定されたサンプリング周期に応じ,表1の「横軸最大値」で初期表示する。横軸のスケールはチャート表示中にユーザが自由に変更できる。

図11はサンプリング周期0.5ミリ秒のHART通信波形の例(左)とノイズ波形の例(右)である。HART通信は左図のようにコマンドとレスポンスの2つの塊を持つ波形(の繰り返し)として見える。ノイズレベルの高い環境では,これらの塊がノイズの波形に埋もれ,明確に判別できないこともある。

図11 HART通信波形(左)とノイズ波形(右)の例

4.2.1 監視モード

監視モードでは,サンプリング後のサポートツールでのチャート表示を以下から選択できる。

① HARTコマンド開始を起点とする表示

② HARTレスポンス開始を起点とする表示

③ ボタンを押したタイミングを起点とする表示

上記①②はHART信号の波形がチャートの先頭に表示され,一方HART信号が検出できない場合にはタイムアウトエラーとなり,効率よくHART信号の有無および波形を確認できる。③は通信経路のノイズレベルの確認に用いることができる。

4.2.2 HARTマスターモード

HARTマスターモードでは,1SHMからHARTコマンド0(Read Unique Identifier(5))を発行し,そのコマンド開始を起点とする波形をチャート表示する。また,4.2.1項の③のボタンを押したタイミングを起点とする表示も可能である。

4.3 スペクトル解析

監視モード,HARTマスターモードに関わらず,サンプリングした信号の周波数ごとのスペクトル強度をチャート表示し,HART信号の周波数付近のノイズレベルを確認することができる。図12はHART通信中のスペクトル解析結果の例であるが,同図の中で高い値を示しているHART信号(1200Hz:1,2200Hz:0)の周波数付近のノイズレベルが高い場合,通信への影響が懸念される。

図12 スペクトル解析結果の例(HART通信中)

4.4 通信内容のモニタリング

1SHMが検出したHARTコマンド/レスポンス/バースト通信の内容をデコードし,サポートツールで集計結果と共に動的に表示する。

図13は通信内容の表示例である。通信内容は画面拡大またはスクロール操作で見ることができる。また,図14に通信の集計結果の表示例を示す。

図13 通信内容の表示例

図14 通信の集計結果の表示例

通信内容をモニタリングすることで,HART通信の内容,プライマリ通信のコマンドとレスポンス,セカンダリ通信のコマンドとレスポンスのやり取りがタイミング良く行われ,無応答がないかなどを確認することができる。また,バースト通信数,フレームエラー・パリティエラー数の確認も可能である。

表2にコマンドリクエストで表示される情報,レスポンスで表示される情報の例と表示内容を示す。表2は図13の3行目,表3は図13の4行目に相当する。表中の用語説明は参考文献(1)(2)を参照いただきたい。

表2 コマンド表示内容(図13の3行目)

内容
0428直前の通信からの間隔:428ミリ秒
FF05Preamble(0xFF)数が5
STXコマンド(Master to Field Device)
S-セカンダリ(S),非バースト(-)
0x82Delimiter Fieldの値
0x36051FE297 Long Frame Addressの値
-Expansion Bytesなし
003HARTコマンド番号3(10進表示)
000データバイト長:0(10進表示)
-レスポンスコード非該当
-ステータスバイト非該当

表3 レスポンス表示内容(図13の4行目)

内容
0039直前の通信からの間隔:39ミリ秒
FF06Preamble(0xFF)数が6
ACKレスポンス(Field Device to Master)
S-セカンダリ(S),非バースト(-)
0x86Delimiter Fieldの値
0x36051FE297 Long Frame Addressの値
-Expansion Bytesなし
003HARTコマンド番号3(10進表示)
016データバイト長:15(10進表示)
値にはCommand Status Byteの1バイト分が加わる
0x00Communication Statusの値
(欄外)Device Statusの値
(欄外)HARTコマンド3のResponse Data Bytesの内容(16進表示)
(欄外)HART PDUのCheck Byteの値

4.4.1 監視モード

接続先のHART通信の内容を表示する。1SHMからHART信号を発することはない。接続先でHART信号を検出できない場合は図13に示すデコード結果が表示されない。モニタリングの停止/再開は任意のタイミングで行うことができる。

4.4.2 HARTマスターモード

1SHMからHARTコマンド0を繰り返し発行し,コマンドとレスポンスを表示する。HARTコマンド0発行の停止/再開を任意のタイミングで行うことができる。

4.5 フィールド機器の識別情報確認

主にプラントから取り外した機器の設定内容を確認するのに用いられるHARTマスターモードの機能である。ポーリングアドレス0から63までの間で接続されているフィールド機器を検索し,見つかったフィールド機器の中から指定された機器の識別情報を表示する。

HARTマルチドロップ非対応のHARTホストでは,ポーリングアドレス値が0以外に設定されているフィールド機器からのパラメータ読み込みが容易でないことがある。このような場合のフィールド機器のパラメータ内容確認にも利用できる。

図15 フィールド機器の識別情報表示

4.6 プロセス変数確認

指定したフィールド機 器にH A RTコマンド3(Read Dynamic Variables And Loop Current(3))を繰り返し送信し,HARTフィールド機器の動的変数(PV,SV,TV,QV)とループ電流値をトレンドチャートの形式で表示する,HARTマスターモードの機能である。チャートには同時に最大5本(PV,SV,TV,QV,ループ電流値)のグラフを表示できる。小画面での見やすさのため縦軸のスケールを自動調整している。

図16は縦軸にループ電流を選択した際の例である。

図16 プロセス変数確認

フィールド機器から読み込んだそれらの変数をチャート形式で表示することで,ノイズ等の影響により通信が途切れないかなどを視覚的に確認できる。

4.7 HART導入前の通信環境確認

アナログフィールド機器をHARTフィールド機器に置換する場合,既存の通信経路/ケーブルを変更せずにHART通信が可能であるかを確認する必要がある。このとき,最も容易な手段は,アナログフィールド機器をHARTフィールド機器(以下,実機)に交換し,HARTホストと通信してみることであるが,実機の準備が難しいことも多い。

その実機の代替となるよう,1SHMにはHARTスレーブとして動作するデバイスモードを設けた。デバイスモードの1SHMはManufacturer ID:0x0036(Azbil Corporation), Device Type:0x3617(SHM1)の疑似HARTフィールド機器として動作し,全てのHART ユニバーサル・コマンドと,コモン・プラクティス・コマンド72(Squawk(4))をサポートしている。

通信環境を確認する際は,デバイスモードで動作するよう設定した1SHMを実機の代わりに配線した後,HARTホスト(図17では機器管理システム)で接続フィールド機器の検索などを実行する。その際,HARTホストから1SHM へHARTコマンド0などが送信される。1SHMはそれらを問題なく受信できればレスポンスを返信する。HARTホストで期待通りの結果が確認できれば,1SHMに替えて他のHARTフィールド機器を接続しても,HART通信が可能であろうことが推測できる。

図17 デバイスモードを用いた通信環境確認

5.おわりに

現場でのHART通信トラブル解析支援の経験から, HART導入時の動作確認や通信トラブル解析に有効で,使いやすいフィールドサービスツール機能を持つ,片手サイズのスマートHARTモデム 形 AZ-1SHMを開発した。1SHM 1台とサポートツール(ソフトウェア)は

  • HARTモデム(有線/無線)
  • SFN/DEモデム(有線)
  • 通信負荷抵抗付き電流・電圧発生装置
  • ループ給電状態の表示
  • ノイズ/波形の表示とスペクトル解析
  • HART通信内容と通信結果の表示
  • HARTフィールド機器の識別情報表示
  • HARTフィールド機器の動的変数のトレンド表示
  • HARTフィールド機器の代替(デバイスモード)

の現場価値を提供する。また,1SHMは2020年度グッドデザイン賞,およびRed Dot Award Product Design 2021(ドイツ)を受賞した。

HART通信を利用したPAプラントのDX化がますます進むと,通信トラブルに遭遇し,解析を必要とするケースがさらに増加することが予想される。今後は,本製品を必要とされる方々の声を聞き,(1)リアルタイムでの観測が困難な通信トラブルの解析のための,データ収集/記憶機能の強化,(2)クラウド連携と遠隔診断への利用, (3)サポートツールのユーザーインターフェース改善とオンラインアドバイスサービス, (4)本質安全防爆版の開発など,拡張/改善に活かしていきたいと考えている。

<参考文献>

(1) FieldComm Group, HART Token-Passing Data Link Layer Specification(HCF_SPEC-081 FCG TS20081)

(2) FieldComm Group, HART Command Summary Specification(HCF_SPEC-099 FCG TS20099)

(3) FieldComm Group, HART Universal Command Specification (HCF_ SPEC-127 FCG TS20127)

(4) FieldComm Group, HART Common Practice Command Specification (HCF_SPEC-151 FCG TS20151)

<商標>

CommStaff はアズビル株式会社の商標です。
BluetoothはBluetooth SIG, Inc. の登録商標です。
HARTはFieldComm Groupの登録商標です。
USB Type-CはUSB Implementers Forumの登録商標です。
Wi-FiはWi-Fi Alliance®の登録商標です。
Windowsは米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

<著者所属>
古澤 直樹 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
      IAS開発部
工藤 泰 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
     SSマーケティング部
深尾 直之 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
      IAS開発部
川松 豊 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
     IAS開発部/CP開発部
籠浦 守 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
     IAS開発部
森本 真弘 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー
      IAS開発部

この記事は、技術報告書「azbil Technical Review」の2022年04月に掲載されたものです。