岡谷鋼機株式會社/岡谷ホームズ株式会社
家作りの新しい基準ともなる居住空間の質の高さを求めて、建売住宅に「きくばり™」を導入。
住宅分野 住宅 快適 住環境 全館空調システム
導入製品・サービス

高気密・高断熱の輸入住宅がもつ機能を本格的に引き出すセントラル空調

大川邸外観(中央)
岡谷鋼機株式會社の建設部門はオフィスビル、工場などの請け負い建設をはじめ、大型ビルの建設、またデベロッパーとしての不動産開発を行ってきましたが、近年その活躍はさらに一般住宅へと進み、輸入住宅を数多く手がけるようになりました。こうした経緯の中、1996年(平成8年)には輸入住宅の建設をさらに推進するために岡谷ホームズ株式会社を設立しました。
「7年ほど前、我が国の輸出超過でアメリカとの経済摩擦が起きたおり、我が社でも輸入拡大が課題となりました。そこで建設部門では内需拡大の柱となる住宅建設において北米型の輸入住宅事業展開をめざしたのです。それはこれまでの商社活動における知識から北米型住宅がもつ質の高さに注目していたからでした。輸入住宅の特長は高気密・高断熱にありますが、この特性を本格的に活かすことができるのはセントラル空調です。これまでの輸入住宅建設の実績の中で山武のセントラル空調『きくばり』による高い居住性を確認した我が社では1998年(平成10年)、業界ではじめてセントラル空調を備えた建売住宅の販売を名古屋市郊外の日進市において手がけました。導入したのはもちろん『きくばり』でした」(岡谷鋼機・伊藤本部長)
ハウスダストを一掃してきれいな空気と快適な温・湿度を家中に供給

踊り場天井に設置された電子式エアクリーナ付き吸入口
「ジェトロ名古屋輸入住宅展示場(通称:FAMES(フェームス))という名称で住宅展示場が開設されたおり我が社もその一角に展示住宅を建設しました。その時に他社のと差別化を図るためにセントラル空調を導入しました。我が社の展示住宅を訪れるお客さまに、高気密・高断熱の輸入住宅においてセントラル空調がいかに高い居住性をもたらすかを実感していただきました。さらにここちよい住宅を提供したいという我々の思いが、セントラル空調にエアクリーナをつける、という試みに至り、日進市の建売住宅で実現しました。おかげさまで、建売住宅を見に来られたお客さまからは高い評価をいただいております。運営側としてさらに実感したのは、ホコリの少なさでした。数多くのお客さまをお迎えするわけですから外からたくさんのホコリがもちこまれます。しかし室内インテリアにはほとんどホコリがたまらないのです。それは吸入口に設置された電子式エアクリーナの威力でした。外から持ち込まれたり床から立ち上がるホコリはすべて吸入口から吸引され電子式エアクリーナでほぼすべてのホコリを取り除かれた空気となります。そのきれいな空気は外部から一定の割合で取り込んだフレッシュエアとともに室内機で設定温度に加熱もしくは冷却されてふたたび室内へと微風状態で返されてくるのです。ですから家中のいたるところの温度が片寄りなく保たれ居住者を包み込むような居住空間がもたらされるのです。近年バリアフリー住宅が注目されていますがセントラル空調は居住空間の空調バリアフリーを実現するものだということができるでしょう。そしてホコリのないきれいな空気は、アレルギー疾患をお持ちの方には大変喜ばれています」(岡谷鋼機・加藤副参事)

リビングに設置されたコンフォートセンター。
ここで家中の温・湿度をすべてコントロール
名古屋市郊外の閑静な住宅地である日進市の香久山に展開された同社のセントラル空調付き建売住宅を98年7月に購入された大川ご夫妻は6ヵ月の居住実感を以下のように語っておられます。
「セントラル空調と聞いてまず心配したのがランニングコストとメンテナンスでした。しかし現実には思ったほどの経費はかからないというのが実感です。これまで住んでいた家では各部屋にエアコンを設置していましたが、快適なのはエアコンの効いている部屋だけで廊下やトイレなどの暑さ寒さは避けられません。その点このセントラル空調ですとどこへ行っても同じ温度ですから、私どものような高齢者には寒暖の差による脳血栓などの発病などといった心配をしなくてもすむ点は実にありがたい。健康への安心感、家中が快適である点などの効果を考えれば、通常のエアコンに比べて実質経費は決して高いとは感じません。またメンテナンスも保守契約をすれば、気配りの細やかな保守点検、定期フィルター交換などを行ってくれますので高齢者だけの住まいとしては大変助かっています。今後『きくばり』の導入を考えていらっしゃる方々の心配は月々の電気代だと思います。我が家の電気代を公表しますので、参考にしてください」(大川純氏)
「岐阜市内から娘夫婦の近所へということで香久山に転居してきたのですが、娘夫婦はこの家に何度か訪れてその住みやすさにひかれ、結局、それまでのいわゆるスープの冷めない距離を縮めて、昨年暮れに、隣のセントラル空調付きの家に引っ越してきてしまいました」(大川芳子氏)

屋根裏に設置された空調室内機ならびに熱交換機

大川邸の電気代の推移
居住空間のもつ質の高さがもうひとつの住宅選択の基準に

吹き抜けで開放感の高いリビングルーム
「設計の立場からいいますと、セントラル空調は居住される方々にやさしいと同時に、実は建物自体にもたいへんやさしいのです。温・湿度が一定し、家中どこをとっても空気のよどむコーナーが生まれない環境は、かびの生える心配もなく、また建物自体の耐久性を長くする上でも大事な要素なのです。セントラル空調は、屋根裏の室内機からの空調エアを各部屋にダクトで運びますので一定のダクトスペースが必要となります。そこで設計にあたっては、収納スペース、居住スペースとのかねあいを十分に考えながらの設計を心がけ、より住みやすい家作りを心がけています」(岡谷ホームズ・柴山氏)
「現在、大垣市に戸建団地を計画していますが、そのうち50棟にセントラル空調を導入して販売したいと考えています。家を選ぶということは、今後、デザインや陽あたりといった外的環境だけではなく居住空間の質の高さもその選択肢に入る時代が来ると考えています。その点で、高級住宅だけではなく、一般的な価格帯の住宅にもセントラル空調が求められるようになってくるでしょう。その意味で、壁の中に埋め込める程度のダクトやイニシャルコストをおさえた普及版のセントラル空調の実現が待たれます。そうした住宅販売の未来に対して、山武の高い技術力による新たなシステムの開発がなされることを大いに期待したいと考えています」(伊藤本部長)
※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。
お客さま紹介

大川 純氏

大川 芳子氏

取締役
建設本部長
岡谷ホームズ株式会社
代表取締役社長
伊藤 静氏

名古屋本店
建設本部
建設室
副参事
加藤 隆氏

設計部
柴山 力氏
岡谷鋼機株式會社/岡谷ホームズ株式会社

輸入住宅の一例
岡谷鋼機株式會社
- 所在地/愛知県名古屋市中区栄2-4-18
- 創業/1669年(寛文9年)
- 設立/1937年(昭和12年)
岡谷ホームズ株式会社
- 所在地/愛知県名古屋市中区栄2-4-18
- 設立/1996年(平成8年)
この記事は「Savemation(セーブメーション)」(現:azbilグループPR誌「azbil」)の1999年04月号に掲載されたものです。