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神戸市しあわせの村

31年にわたる監視システムの保守や省エネ施策支援で、総合福祉施設における市民サービスを支える

高齢者や障がい者の自立支援のための福祉施設や、病院、誰もが楽しめるスポーツ施設、温泉・宿泊施設などを備える神戸市の「しあわせの村」では、主要施設に監視システムを設置し、総合センターから広域一元監視を行うことができる仕組みを整えてきました。定期的な点検整備の実施のほか、設備の不具合発生時にも速やかに対処できる体制の整備、設備や監視システムの更新、サービスの提供により、しあわせの村の利用者の安心・快適を実現しています。

建物分野 ホテル 病院 レジャー施設 安全・安心 快適 省エネルギー エネルギーマネジメント 安定稼働 メンテナンスサポート 中央監視システム 建物のエネルギーマネジメント

導入製品・サービス

建物管理システム savic-net EV

ビルディング・オートメーションサービス BESTMAN

レクリエーション、学習、医療など多彩な機能を持つ総合福祉施設

古くからわが国における国際貿易の拠点となる港町として栄え、今なお全国有数の経済都市として知られる神戸市。同市中心部から車で北に約25分の丘陵地にある「しあわせの村」は、神戸市が市政100周年の記念事業の一つとして1989年に開村した総合福祉ゾーンです。「すべての市民が交流と相互理解を深め、等しく健康で文化的な生活を享受できる」社会の実現を開村理念とするしあわせの村は、高齢者や障がい者の自立と社会参加を支援する福祉施設に加え、あらゆる層の市民がリフレッシュできる都市公園としての機能を兼ね備えています。205ヘクタールの広大な敷地には、野外活動センター、たんぽぽの家(婦人交流施設)などの宿泊施設、シルバーカレッジ(高齢者のための生涯学習施設)、リハビリテーション病院をはじめ、屋外スポーツ施設や芝生広場、キャンプ場、さらには福祉施設や温泉などが林立しており、まさに「花と緑あふれる複合施設」として広く神戸市民に親しまれ、年間約190万人に利用されています。

村内の各主要施設には中央監視システムが設置されており、宿泊施設となっている総合センターから、各施設の空調設備等の稼働状況を広域で一元監視できる仕組みによって、管理の効率化を実現しています。そうした広域一元監視システムの運用を30年にわたって支援してきたのがアズビル株式会社です。

的確かつスピーディなサポートで設備の運用・管理に大きな安心

2003年に地方自治法が改正され、しあわせの村でも指定管理者制度が導入されました。現在は、公益財団法人 こうべ市民福祉振興協会を代表とした6団体の共同事業体で運営管理を行っています。一般財団法人 神戸すまいまちづくり公社は共同事業者の一員として設備の運用・管理を担っています。

また、しあわせの村は、神戸市が実施した省エネルギー化調査において重要施設と位置付けられたことを受け、省エネ施策としてアズビルから提案のあった国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助事業の活用をベースとしたESCO事業※1を実施。具体的な内容としては、開村当時から稼働していた総合センター内にある中央監視システムSAVIC™2000を、建物管理システムsavic-net™EV model30に更新するとともに、熱源設備の改修、ファンやポンプへのインバータ制御の導入、空調・換気設備制御の変更、照明の高効率化を行いました。

「当時、自治体でESCOを取り入れるというのはとても画期的な取組みでした。この事業を通じて施設電気使用量の40%削減など、多大なエネルギー削減効果がもたらされています。アズビルはこの一連の施策をESCOサービス事業者として12年間、支えてくれました」(渡辺氏)

アズビルはESCO事業だけではなく、2006年以降もビルディング・オートメーション・システムのトータルシステムメンテナンスサービスBESTMAN™による各施設の設備の保守・点検の対応も行っています。フィールドエンジニアが月に1回、各施設を訪れ綿密な点検を実施。故障が懸念される箇所などを早期段階で指摘し、必要に応じて部品交換を行います。さらに各施設に設置されているアズビルの中央監視システムを、常に安定した監視が実現できる状態に維持してきました。

「当施設には温泉健康センターもあり、利用者の皆さんがとても楽しみに利用していただいています。しあわせの村が休業するのは年間でメンテナンスを行う1週間のみです。ほぼ一年中、営業している中で万が一、設備に不具合が生じて、空調や給湯などが通常どおりに行うことができないといった緊急事態が発生した場合も、アズビルの保守サービスがあることに大きな安心感があります」(瀬戸氏)

「先日、汚水ポンプの故障が発生した際にも、アズビルに電話をしたら、設備やシステムのどういう点を確認すべきか、あるいは応急処置として何を実施すべきかなど、非常に的確な指示、アドバイスが得られました。また、必要に応じて現場にも出向いてくれる対応の速さなども、まさにフィールドエンジニアの経験と知見を豊富に持つアズビルならではのものだと感じています」(西村氏)

総合センターの中央監視室に設置されたsavic-net EVmodel30。しあわせの村内の主要施設に設置された中央監視システムと連携して、それら施設の設備状況を一元的に監視できるようになっている。

総合センターの中央監視室に設置されたsavic-net EVmodel30。しあわせの村内の主要施設に設置された中央監視システムと連携して、それら施設の設備状況を一元的に監視できるようになっている。

開設時から今日に至る設備状況を知り尽くした“パートナー”

しあわせの村で毎年実施される「こころのアート展」のパンフレット。

しあわせの村で毎年実施される「こころのアート展」のパンフレット。

長期にわたり、しあわせの村の主要施設における設備運用支援をアズビルが行ってきたことで、過去から現在に至る設備の運転データが蓄積されています。

「何か設備の動きがおかしいという事象が発生した際に、アズビルで蓄積していたデータを基に故障箇所の特定を行いました。これには非常に助かりました。今後は蓄積された運転データを活用して、見えていなかった部分を可視化し、故障前に異変に気付く仕組みづくりができればより安心だと考えています」(西村氏)

神戸すまいまちづくり公社は、神戸市の公益施設の建設・管理事業を通じて培われた知識や経験の情報を、職員に引き継いでいます。

「定期的に担当者が交代するため、長い目で見た対応やノウハウの蓄積が難しい状況です。その部分についてもアズビルは、開村以来31年間のしあわせの村の経緯を最もよく把握している存在です。今後もシステムの更新や省エネルギーに関して提案をいただき、長期計画の立案や予算確保に役立てていきたいと思っています」(瀬戸氏)

「しあわせの村では毎年、芸術表現活動に取り組む障がい者の方々の作品の個性豊かな芸術性とその魅力を、広く市民の皆さまに知っていただくことを目的とした『こころのアート展』を開催しています。アズビルには民間で唯一の協賛企業として、そうした領域でも支援をいただいています。設備面のみならず、より広範な視点から市民に向けた価値を共に創り上げていくパートナーとして、アズビルとのさらなる協業を図っていければと考えています」(渡辺氏)

※SAVIC、savic-net、savic-net EV、BESTMANは、アズビル株式会社の商標です。

用語解説

※1 ESCO(Energy Service COmpany)事業

工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス提供者が保証する事業。資金の担保などを顧客が提供し、顧客が一切の償還義務を負う「ギャランティード・セイビングス契約」と、ESCO事業者が一切の資金提供を行い、顧客が償還義務を負わない「シェアード・セイビングス契約」という二つの契約形態がある。

 

お客さま紹介

一般財団法人 神戸すまいまちづくり公社 施設整備部 担当部長 渡辺 一弘 氏

一般財団法人
神戸すまいまちづくり公社
施設整備部
担当部長
渡辺 一弘 氏

一般財団法人 神戸すまいまちづくり公社 施設整備部 設備保全課 設備保全課長 瀬戸 良典 氏

一般財団法人
神戸すまいまちづくり公社
施設整備部
設備保全課
設備保全課長
瀬戸 良典 氏

一般財団法人 神戸すまいまちづくり公社 施設整備部 設備保全課 西部設備保全 担当係長 西村 申一郎 氏

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神戸すまいまちづくり公社
施設整備部
設備保全課
西部設備保全
担当係長
西村 申一郎 氏

神戸市しあわせの村

一般財団法人 神戸すまいまちづくり公社

  • 所在地/兵庫県神戸市長田区二葉町5-1-32
    新長田合同庁舎(兵庫県・神戸市)8階
  • 設立/1963年5月18日(当時 財団法人 神戸市都市整備公社)
  • 事業内容/神戸市の公益施設の建設・管理事業、すまいまちづくりに関連する事業、ロープウエー・ケーブルその他の観光レクリエーション施設の管理運営事業など

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2020 No.3(2020年08月発行)に掲載されたものです。

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