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Aichi Forging Company of Asia, Inc.

既存設備を有効活用した合理的な省エネ施策で
コンプレッサ稼働にかかわる電力を削減

Aichi Forging Company of Asia, Inc.は、愛知製鋼グループのフィリピンにおける生産拠点として、自動車メーカー各社にトランスミッション関連の鍛造製品を供給しています。同社ではコンプレッサの運用に着目し、既存設備を有効活用した電力コストの負担軽減施策を展開。コンプレッサの台数制御による運転の最適化で、製造現場へのエア供給にかかわる電力消費量の削減を実現しました。

工場・プラント分野 鉄鋼 省エネルギー 安定稼働 稼働改善 海外 運転監視・制御システム&ソフトウェア 圧力計(圧力センサ)/差圧計(差圧センサ)

導入製品・サービス

コンプレッサ最適制御 ENEOPTcomp

Harmonas-DEO

Harmonas-DEO(英文サイトへリンク)

電力コストの負担軽減を念頭にコンプレッサ運用に着目

1940年に設立した愛知製鋼株式会社。その前身は株式会社豊田自動織機製作所(現・株式会社豊田自動織機)に設置された、国産自動車用特殊鋼の研究・製造のための製鋼部です。今日では、ニッケルクロムやステンレスなどの特殊鋼を原料とする鍛造製品を中心に、自動車をはじめ産業機械やエレクトロニクス、建設、さらには医療や農業など幅広い領域の製品ニーズに応えています。特に近年は、北米や欧州、東アジア、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国にも生産・販売拠点となるグループ企業を積極的に展開しており、国際市場での競争力強化に向けたグローバル生産体制を確立し、サプライチェーンの最適化にも注力しています。

愛知製鋼グループの海外拠点として最も長い歴史を持つのが、フィリピンにあるAichi Forging Company of Asia, Inc.です。トヨタ自動車株式会社トランスミッション工場のフィリピン進出を機に1995年に設立されました。自動車のトランスミッション関連の鍛造製品を昼夜体制で製造し、トヨタ自動車ほか日系自動車メーカーのタイやインドネシアなどの生産拠点にも供給しています。

「フィリピンは、ほかのASEAN諸国に比べてもエネルギーインフラにかかわる料金が高額です。工場でエネルギーコストをいかに削減していくかは、当社にとって長年にわたる重要課題でした。その中で特に注目したのが、コンプレッサです。プレス工程など様々な金属加工用機械で使うエアを製造するコンプレッサは、運用にかかわる電力消費の効率化が大きな課題になっていました」(森島氏)

同社では、省エネルギーを考慮して、24時間操業の中で合計6台あるコンプレッサは、定常時、すべてが稼働しているわけではありませんでした。生産量が増えて現場に送出されるエアの圧力が下がるとアラームが鳴り、それを受けて担当者は動力室に出向いてコンプレッサを追加で立ち上げ、不要になったら追加分を停止するという手動運転での運用が行われていました。

「現場のエア利用状況に応じた供給量の調整は、人手に頼った対応では調整が難しいことに加え、コンプレッサ自身の自動運転により、アンロード状態になるとモータは回っているがエアは送らないという状態となり、コンプレッサの動力エネルギーが現場側の負荷に応じて使われていない場合がありました。エアの使用量やコンプレッサの電力消費量も十分に把握できていない状況で、適切にエア供給量をコントロールするのは難しい状況でした」(FAJARDO氏)

日本国内での省エネ施策の実績が提案の採択を力強く後押し

中央監視室に設置されたHarmonas-DEO。コンプレッサから製造現場に供給されるエアの消費量、圧力などの監視とそれに基づく機器の台数制御を行っている。

中央監視室に設置されたHarmonas-DEO。コンプレッサから製造現場に供給されるエアの消費量、圧力などの監視とそれに基づく機器の台数制御を行っている。

こうしたコンプレッサの運用をめぐる課題を解消すべく、同社が採用したのがアズビルフィリピン株式会社の提案したコンプレッサ最適制御ソリューション ENEOPT™compでした。

「当初我々は、老朽化してきているコンプレッサそのものを、高効率なものに置き換えることを検討していました。しかしアズビルの提案は、既存の機器をそのまま有効活用して台数制御を行い、電力消費を最適化するというものでした。これなら最低限の投資で合理的な省エネ対策が図れます。愛知製鋼の国内工場でもENEOPTcompを採用し、省エネ効果を上げているという社内事例がありましたから、アズビルの提案を迷わず受け入れました」(森島氏)

同社がENEOPTcompの採用を決めたのは2014年12月。2015年3月には工事が始まり、2015年4月の工事完了をもって運用を開始しました。

「6台あるコンプレッサは、いずれもかなり以前に導入したもので、機器の資料なども十分にそろっていない状況でした。しかし、アズビルの支援の下、種類の異なるコンプレッサの仕様を1台ずつ確認し、ENEOPTcompにおいて制御の中心を担う監視・制御システム Harmonas-DEO™へ組み込んでいきました」(FAJILAN氏)

コンプレッサで作ったエアをタンクにためて、必要量を現場へ供給する。そのエアタンクに新たに設置された圧力センサ Bravolight™。現場でエアが使われ、タンクの圧力が下がるとコンプレッサを必要台数起動させてエアを補充する。

コンプレッサで作ったエアをタンクにためて、必要量を現場へ供給する。そのエアタンクに新たに設置された圧力センサ Bravolight™。現場でエアが使われ、タンクの圧力が下がるとコンプレッサを必要台数起動させてエアを補充する。

動力室には計6台のコンプレッサが設置されており、これら機器についてHarmonas-DEOによる台数制御が行われている。ENEOPTcomp導入前はこの動力室まで作業員が出向き手動でコンプレッサを稼働させていた。

動力室には計6台のコンプレッサが設置されており、これら機器についてHarmonas-DEOによる台数制御が行われている。ENEOPTcomp導入前はこの動力室まで作業員が出向き手動でコンプレッサを稼働させていた。

※ENEOPT、Harmonas-DEO、Bravolightはアズビル株式会社の商標です。

台数制御による運転の最適化で電力消費量を10%以上削減

ENEOPTcomp導入後は、効率の良い3台から稼働させ、Harmonas-DEOがエアの消費量に応じて必要な台数を自動で起動/停止する制御を行っています。現場の要求量にリアルタイムで応える運転の最適化を実現し、コンプレッサの稼働に要する電力のムダを、徹底的に排除しました。

「今回の取組みにより、月当たりの電力消費量が導入前に比べて10%程度削減されました。加えて、これまでのように状況を常に監視して、人の手によって機器を起動/停止するという手間が不要となり、現場の作業負荷も軽減しました。また、Harmonas-DEOでエア使用の動向を長期的に記録・蓄積し、見える化したことは、今後の省エネ施策にも役立つと考えています」(FAJARDO氏)

今回、同社ではエアの消費量、圧力にかかわる情報をHarmonas-DEOに取り込んでいます。これに加えて、将来的にはコンプレッサの電力消費情報も収集し、電力量とエア使用量のバランスを踏まえた制御によりエネルギーの利用を最適にすることを目指していきたいといいます。

「また、省エネ施策の“フェーズ2”と位置付けて、エアの減圧制御、さらには、現場に冷水を供給している3台の冷却塔の制御といったコンプレッサ以外の領域についても、今後取組みを進めていく予定です」(GAZO氏)

「そうした今後の施策においても、我々にとってアズビルの支援は不可欠のものだと捉えています。今後もアズビルならではの高度なノウハウに基づく省エネ提案を大いに期待しているところです」(森島氏)

ENEOPTcomp導入前(左)と導入後(右)のエアタンクの圧力値の動向比較。導入後には、以前の人手による運用を行っていたころに比べ、圧力値が平準化され、過剰な圧力上昇が改善されていることが分かる。

ENEOPTcomp導入前(左)と導入後(右)のエアタンクの圧力値の動向比較。導入後には、以前の人手による運用を行っていたころに比べ、圧力値が平準化され、過剰な圧力上昇が改善されていることが分かる。

お客さま紹介

Aichi Forging Company of Asia, Inc.
上級副社長
製品担当
森島 宏樹 氏
Aichi Forging Company of Asia, Inc.
メンテナンス部
マネージャー
JAIME N. FAJARDO 氏
Aichi Forging Company of Asia, Inc.
メンテナンス部
電気設備担当
LORD NERO F. GAZO 氏
Aichi Forging Company of Asia, Inc.
メンテナンス部
設備担当エンジニア
FRANK NIEL F. FAJILAN 氏

Aichi Forging Company of Asia, Inc.

Aichi Forging Company of Asia, Inc.

  • 所在地/Barrio. Pulong Santa. Cruz, City of Santa Rosa, Laguna, 4026 Philippines
  • 設立/1995年1月19日
  • 事業内容/鍛造品の製造および販売

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2016 Vol.1(2016年04月発行)に掲載されたものです。

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