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株式会社キムラ

赤外線サーモグラフィが問題の早期発見を強力に支援、
住宅リフォームの工期・コストを大幅圧縮

住宅資材の卸売りを中心に、住まい関連の様々なビジネスを展開するキムラ。同社では、住宅をリフォームする際に課題となっていた、気密性、断熱性における問題箇所を特定するためのツールとして、高性能と低価格を両立した赤外線サーモグラフィを採用。既に多くの工務店がその活用により、工期・コストの圧縮をはじめとする成果を上げています。

工場・プラント分野 その他(市場・産業) 省エネルギー 赤外線サーモグラフィ

高気密・高断熱がもたらす、快適性、省エネルギー、経済性

1946年の創業以来、北海道を基盤に住宅資材の総合商社として着実な成長を遂げてきた株式会社キムラ。工務店に向けた住宅資材の卸売りを中心に、住宅足場リース事業、不動産業、子会社によるホームセンターの経営、展示会の主催など、住まいにかかわる幅広いビジネスを展開しています。同社が特に重要なミッションと考えているのが、「高気密」「高断熱」「好換気」「好環境」をキーワードとする住宅環境改善への貢献です。

「高気密・高断熱は住まいの基本であり、特に寒冷地である北海道では、古くから住宅性能を考える上で最も重要な要件とされてきました。住環境の快適性だけではなく、エネルギー効率の向上による省エネ効果や経済性を高めることにもつながります。最近では、気密性、断熱性に問題を抱えた既存住宅のオーナーが、工務店にリフォームを依頼するケースも増えています」(木村氏)

しかしリフォームを行うためには、断熱材の不足やダメージなどの問題を抱えている箇所を特定する必要があります。外から確認することができないため、これまでは住宅の壁をはがして確認することになり、多大な手間とコストがかかっていました。そこで、近年注目を集めているのが赤外線サーモグラフィです。

「サーモグラフィは建物を傷つけずに壁面などの温度状況を可視化でき、問題箇所を簡単でスピーディに特定できます。当社でも以前から赤外線サーモグラフィを取り扱っていましたが、非常に高価だったことから、多くの工務店が導入に踏み切れなかったというのが実情です」(種田氏)

性能と価格の両立により、展示会で大きな注目を集める

FLIR E4/E5/E6/E8。軽量・小型で操作が簡単なハンディータイプのサーモグラフィ。熱画像の温度分布表示により、対象物の温度分布を視覚的に見ることができ、温度異常を特定できる。

FLIR E4/E5/E6/E8。軽量・小型で操作が簡単なハンディータイプのサーモグラフィ。熱画像の温度分布表示により、対象物の温度分布を視覚的に見ることができ、温度異常を特定できる。

そんなとき、インターネットで見つけたのがアズビルトレーディング株式会社が扱う 赤外線サーモグラフィFLIRでした。キムラが特に注目したのは、 FLIRが高性能でありながら低価格な点です。そこで、この FLIRを同社の商材の一つとしてアピールしたいと考え、その輸入代理店であるアズビルトレーディングに問い合わせを行い、同社が主催する展示会「北海道ホームビルダーズショー」への出展協力を依頼しました。この展示会は、北海道はもとより、東北、関東、関西からも工務店の担当者など“住宅のプロ”が数多く来場するものです。2012年2月に開催された展示会に FLIRを出展し、多数のユーザーに向けて紹介を行いました。

「以前から赤外線サーモグラフィに注目していましたが、コストの問題で採用を見送っていたというお客さまから、 FLIRに高い関心が集まりました。性能の良さと価格の手頃さが両立している点が注目されました。この反響に手応えを感じて、当社でも正式に FLIRを取り扱うことに決めました」(木村氏)

「早速、アズビルトレーディングに、 FLIRの製品勉強会を依頼しました。お客さまに製品を詳しくご紹介したり、お客さまの初期セッティングを支援したりするにも、営業担当者がそのスキルを身に付ける必要があるからです」(種田氏)

FLIRでは、サーモグラフィ画像と通常のデジタルカメラ画像を併置して確認、記録することが可能となっている。サーモグラフィ画像とデジタルカメラ画像を一緒に残すことで、後から確認する際に、どの部分のサーモグラフィ画像なのかがすぐに分かる。

FLIRでは、サーモグラフィ画像と通常のデジタルカメラ画像を併置して確認、記録することが可能となっている。サーモグラフィ画像とデジタルカメラ画像を一緒に残すことで、後から確認する際に、どの部分のサーモグラフィ画像なのかがすぐに分かる。

建物を傷つけることなく問題のある箇所を容易に特定

FLIRを用いてビル内の暖房用配管の温度状況を確認している。

FLIRを用いてビル内の暖房用配管の温度状況を確認している。

2012年2月の取扱い開始以来、既に100台以上の FLIRを、工務店を中心に納入してきました。 FLIRを活用することで、断熱材の不足、結露の発生、雨漏りなど問題のある箇所を、壁をはがしたり、建物を傷つけたりせず、容易に特定できるようになったといいます。

「工務店の工期やコストの圧縮にもつながっており、その結果、住宅のオーナーにもメリットがもたらされます。積雪が多く、工事ができる期間が短い北海道では、特にその効果は絶大です」(木村氏)

問題箇所の特定だけではなく、施工によって住宅の気密性、断熱性がどのくらい改善されたかを見る上でも FLIRが大いに役立っています。通常、施工後の効果検証は、専用の気密測定機などの機器を用いて行われるため、住宅のオーナーには、その測定結果が数値だけで示されます。

「しかし数字の羅列では、オーナーにはピンとこないというのも事実です。でも、 FLIRを使って視覚化した温度状況を一緒にお見せすると、改善効果を一目で理解してもらえます。リフォームに限らず、新築時に住宅を FLIRで撮影し、夏であれば冷気の漏れがないなどの画像をお見せすることで、オーナーの安心感を高めている工務店もあります」(種田氏)

FLIRの利用用途は住宅のみに限らず、道路に降り積もる雪を解かすための設備であるロードヒーティングシステムの工事や修理などにも役立っています。今後は FLIRのもたらすメリットをさらに広範な顧客にPRし、より積極的な販売促進活動を展開する予定です。併せて、既に FLIRを購入済みのお客さまに対しては機器本体のメンテナンスにかかわるサポートの強化も考えているといいます。

「今後、新築住宅の着工件数が減少する半面、リフォームのニーズはますます高まることが予想されています。つまり、 FLIRのビジネスチャンスもさらに拡大していくでしょう。アズビルトレーディングとのパートナーシップをさらに強固なものとしながら、互いに協力して FLIRの提供する価値をより多くのお客さまに普及させていきたいと考えています」(木村氏)

お客さま紹介

株式会社キムラ 代表取締役社長 木村 勇介 氏
株式会社キムラ
代表取締役社長
木村 勇介 氏
株式会社キムラ 商品部 部長 種田 吉身 氏
株式会社キムラ
商品部
部長
種田 吉身 氏

株式会社キムラ

株式会社キムラ

  • 所在地/北海道札幌市東区北6条東2-3-1
  • 設立/1951年1月
  • 事業内容/住宅資材の卸売り、建築足場レンタル、不動産賃貸・販売、子会社によるホームセンター経営

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2014 Vol.5(2014年10月発行)に掲載されたものです。

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