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成田国際空港 中央冷暖房所

個々の熱源機器の起動・停止をガイダンス。最適運用支援でコストを最小化

旅客ターミナルはガラス部分が多いため、その空調熱負荷は主に天候に左右されます。U-OPTを活用した最適運転支援の最大のポイントは、外部の気象予測サービスからの情報を基に、冷温熱需要の予測を行うことです。最新の気象情報を60分間隔で取得し、U-OPTでは、30分周期で常時24時間先までの熱需要予測を行い、中央冷暖房所に設置されている電気式、ガス式などの熱源機器の選択および起動・停止のガイダンスをオペレータに提示します。ひと月ごとに変動するエネルギー単価も考慮し、その時点でのコストミニマムを実現する、電気、ガスのベストミックスによる熱量供給を行うための運転を支援しています。

「これまでも、前日の気温や当日の状況などに基づいて、オペレータの判断で熱源機器を臨機応変に選択して起動・停止させてきました。従来は1時間前に機器を起動していたものが、U-OPTからのガイダンスで30分前からの機器稼働でも間に合うといった、より細かいタイムスケジュールでの最適起動・停止ができるようになりました。小さなコスト削減を積み上げて大きな成果につなげていくことができます」(山本氏)

「稼働開始とともに、U-OPTからのガイダンス、現場機器の運転状況をアズビルと共有してきました。それを受けてアズビル側でシステムを適切にチューニングし、ガイダンスの精度をさらに高めていってくれました」(島田氏)

中央冷暖房所における機器の起動・停止の最終的な判断は、あくまでも運用現場の責任者が人的に行っています。しかし3年にわたるシステムの運用の中で、現場が長年培ってきた運転ノウハウと、U-OPTに組み込まれたアズビルの知見との融合が進み、省コストを目指した運転がより高いレベルへと進化しています。

運用初年度には、あらかじめ目標として設定されたエネルギーコストの削減値を達成。2年目、3年目には目標を大きく上回る140%の成果を得ています。これに合わせて、CO2排出量 約700トン/年の削減も達成。省エネ活動が環境貢献にもつながり、効果を上げることができました。

「アズビルは3カ月に1回程度のサイクルで、ミーティングを通じてU-OPTの運用成果を分かりやすくレポートしてくれます。加えて、現場で発生している課題の解消に向けた支援、省エネルギー全般にかかわる情報やノウハウの提供にも積極的に努めてくれており、そうした点でも非常に助かっています」(萩原氏)

「ESCO契約は残すところあと2年ですが、その間、さらなるエネルギーコストの削減に向けた支援を期待する一方、今回の施策の枠組みにとどまらない広範な視点からの省エネルギーに向けた提案も、アズビルにぜひお願いしたいと考えています」(近藤氏)

中央冷暖房所のプラント内にある電気式冷凍機。

中央冷暖房所のプラント内にある電気式冷凍機。

二胴水管式蒸気ボイラ。

二胴水管式蒸気ボイラ。

用語解説

※1 DCS(Distributed Control System)
分散制御システム。プラント・工場の製造プロセスや生産設備などを監視・制御するための専用システム。構成する各機器がネットワーク上で機能を分散して持つことで、負荷の分散化が図れ、安全でメンテナンス性に優れている。
※2 ESCO(Energy Service COmpany)事業
工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス提供者が保証する事業。資金を顧客が負担し、ESCO事業者が省エネ保証を行う「ギャランティード・セイビングス契約」と、ESCO事業者が資金提供を行い、顧客は省エネ効果を含めたサービス料を支払う「シェアード・セイビングス契約」という二つの契約形態がある。

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2017 Vol.4(2017年08月発行)に掲載されたものです。