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関谷醸造株式会社

帰宅後も自宅に居ながらにして監視、必要に応じた制御が可能に

関谷醸造のHarmonasを中核とする遠隔監視のシステムは、2014年10月1日に稼働を開始し、現場の業務改善に大きく貢献しています。酒の銘柄を造り上げるには、天候や原料となる米の作柄に応じた対応など、杜氏を中心とした現場のノウハウに基づいて、きめ細かいコントロールが必要となります。

「麹の発酵具合による機器・タンク内の急激な温湿度変化が予想される日は、本来、一晩中現場に泊まって対応するといったことも必要です。しかし今回導入したシステムのおかげで、帰宅した後でも自宅のパソコンから監視を行い、必要に応じて温湿度や送風をコントロールする操作が行えるようになりました」(荒川氏)

通常は、外部から社内システムにアクセスする際は、セキュリティが切実な課題となります。今回のシステムでは、セキュリティゲートウェイを介したVPN※4による接続を行うなど、万全の対策が施されています。

さらに、Harmonasでは機器の温湿度の状況や制御の履歴などが記録され、万一問題が生じた際のトレーサビリティーの確保や、長期的に蓄積されたデータを生産プロセスの改善に向けた有効な資料として活かすといったことも可能です。

「将来的には、今回の製麹機や発酵タンクのほか、精米機などほかの機器にも遠隔監視の仕組みを適用していきたいと考えています」(荒川氏)

「当社では、酒の原料である米作りをはじめ、農業の分野にも参入しています。例えばハウスの温湿度制御などの自動化で、作物の品質向上を図っていくことも可能でしょう。そうした領域についても、アズビルならではの知見に基づく提案を大いに期待しています」(関谷氏)

用語解説

※1 蔵人(くらびと)
杜氏の下で酒造りに携わる職人。
※2 杜氏(とうじ)
酒造り現場の最高責任者。
※3 製麹機(せいきくき)
米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビ、微生物を繁殖させる機械。内部に温度センサを搭載し、送風機、温度調整機能などが備えられている。
※4 VPN(Virtual Private Network)
仮想的な組織内ネットワーク。あたかも自社ネットワーク内部の通信のように遠隔地の拠点との通信が行える。インターネット上の拠点間を専用線のように接続し、のぞき見や改ざんなどの不正アクセスを防ぎ、安全な通信を可能にする技術。

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2015 Vol.1(2015年02月発行)に掲載されたものです。