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エヌケーケーシームレス鋼管株式会社

製造情報を一括管理し品質と環境のデータを可視化

大径管工場の熱処理運転室に設置されたHarmonasの監視・制御用端末。ここでは、鋼管の焼入れ、焼戻しに関する炉内の温度が監視・制御される。

大径管工場の熱処理運転室に設置されたHarmonasの監視・制御用端末。ここでは、鋼管の焼入れ、焼戻しに関する炉内の温度が監視・制御される。

そこで、炉内の温度監視・制御の自動化を行い、オペレータの熟練度に依存することなく、常に製品の品質を保証できるような生産の仕組みを目指すことにしました。その実現に向けて、同社が選択したのが山武の提供する協調オートメーション・システム Harmonas™を利用したDCS※4化でした。

「ベンダー・製品の選定に当たっては、現場で培われた熟練オペレータの詳細なノウハウをいかに正確にシステム化できるかといった技術力や、我々が将来的なビジョンとして描く他システムとのインテグレーションに向けた拡張性など、様々な要素を総合的に検討しました。その結果、山武に依頼することが我々にとって最良の選択であると判断したのです」(小田氏)

同社が山武の採用を決定したのが2004年9月のこと。その約3カ月後の2004年末には、まず大径管工場の加熱炉において自動監視・制御システムが早くも稼働しています。

「システムの構築に際しては、山武が当社の製造現場のオペレーションを詳細にヒアリングし、持ち前の高度なノウハウで的確にシステム化してくれました。また、当社のオペレータが山武の伊勢原工場に行き、納品前のシステムテストの際に実機システムを使って操作性を検証し、我々の要望をその時点でシステムへ反映してくれました。そうした山武の手厚い対応もあり、稼働後には現場オペレータにも違和感なくスムーズになじんでいきました」(堀氏)

また、同社製品の品質を保証する上では、炉での熱処理を経て完成した製品本体についても詳細な温度管理を行う必要があります。これに関しては山武の提供するリレーショナル製造情報管理システムPREXION™(プレキシオン)を適用し、収集した品質データを確実に蓄積・管理できる仕組みを構築しています。さらに同社では、マルチクライアント環境での監視・制御を可能にする山武のTSS(Thin client Supervisory Server)サーバ/クライアントを導入して、監視画面を製造現場以外の事務所からも参照できるような環境も実現しました。

エヌケーケーシームレス鋼管では、この大径管工場の加熱炉を皮切りに、その後、小径管工場の再熱炉、熱処理炉、加熱炉、そして大径管工場の熱処理炉という順で、約半年のサイクルによって順次、各炉の温度監視・制御の自動化を実現してきました。

「炉の燃焼状況で窒素酸化物(NOx)の排出量が変化するため、直近で立ち上げた大径管の熱処理炉のHarmonasでは、NOxを算出するプログラムを作り込むことで環境データの可視化も実現しています」(堀氏)

小径管工場の熱処理運転室に設置されたHarmonasの監視・制御用端末。異常発生時には問題の重要度に応じてアラームが赤、黄、青の各色で表示されるほか、その内容に応じたオンラインマニュアルの所定個所をワンタッチで参照できる機能なども備えられている。

小径管工場の熱処理運転室に設置されたHarmonasの監視・制御用端末。異常発生時には問題の重要度に応じてアラームが赤、黄、青の各色で表示されるほか、その内容に応じたオンラインマニュアルの所定個所をワンタッチで参照できる機能なども備えられている。

TSSサーバ/クライアントの導入により事務所のパソコンからHarmonasとPREXIONの画面を確認できるため、製造現場に赴くことなく炉内や製品の温度を随時監視できるようになっている。また、PREXIONの収集データを基に顧客へ提出する資料も作成される。

TSSサーバ/クライアントの導入により事務所のパソコンからHarmonasとPREXIONの画面を確認できるため、製造現場に赴くことなく炉内や製品の温度を随時監視できるようになっている。また、PREXIONの収集データを基に顧客へ提出する資料も作成される。

※伊勢原工場は、2019年6月をもって湘南工場に統合いたしました。
※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。
この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2010年06月号に掲載されたものです。