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NTN鋳造株式会社 平田工場

生産現場における省エネ対策の実施で、環境負荷低減に向けた取組みを前進

地球環境との共生を重要課題に掲げるNTNグループの一員であるNTN鋳造では、先ごろ、主力生産拠点である平田工場において、生産にかかわる使用エネルギー量の削減を目指した省エネ対策に着手。工場内の照明と製造現場にエアを供給するコンプレッサを対象とした施策の実施により、当初の予測を大幅に上回る消費エネルギー量の削減を達成しています。

NTN鋳造株式会社 平田工場

NTN鋳造株式会社 平田工場

工場・プラント分野 自動車 省エネルギー 運転監視・制御システム&ソフトウェア

費用対効果が高い省エネ施策に絞り込み提案

軸受箱であるピローブロックやプランマーブロックをはじめ、自動車部品や農機具部品、電装部品、工作機部品など、幅広い産業機械部品を製造するNTN鋳造株式会社。1967年の設立以来、長きにわたり培ってきた技術力が生み出す製品群によって、多様な産業界のニーズに応えています。

NTN鋳造が所属するNTNグループでは、地球環境との共生を最重要課題に掲げ、環境にやさしい製品開発、環境への負荷低減、法令遵守と環境管理体制の拡充などを骨子とする「NTN環境基本方針」を策定。設計・開発から製造、物流などのあらゆる事業活動においてエネルギー効率の改善を図り、地球温暖化防止に努めるという活動を以前から進めてきました。

「それに呼応する形で、NTN鋳造でも、例えば2003年11月には、業界に先駆けてISO14001の認証を取得するなど、環境への影響に配慮した生産活動の実践を念頭に事業を展開してきました」(古武氏)

そうした取組みの一環として、2007年春ごろから、主力生産拠点となっている平田工場の生産にかかわる使用エネルギーの削減に着手。NEDO※1の省エネ対策事業に関する補助金の活用と、ESCO※2のシェアード・セイビングス契約を実施することを前提に、省エネ対策を進めることにしました。そして、そのプロジェクトのパートナーとして迎えたのが山武でした。

「山武への発注以前に、経済産業省の実施する工場の省エネルギー診断サービスにより、工場が抱えるエネルギー消費の課題や対策ポイントなどをあらかじめ洗い出していましたが、山武がその内容を改めて精査し、当社にとって費用対効果の高い施策に絞り込み、提案してくれました」(荒木氏)

その具体的な内容は、工場内の照明と製造現場にエアを供給するコンプレッサに絞り実施するものでした。まず照明については、蛍光灯、水銀灯を高効率器具に置換。一方、コンプレッサについては、同工場で稼働する10台のうち3台を高効率な機器に更新するとともに、そのうち1台にインバータ式を導入。併せて、山武の提供する協調オートメーション・システムHarmonas™によって、既設機器を含むコンプレッサ10台による台数制御を実現するというものでした。

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

省エネ対策実施後2年目で達成率129%を実現

事務棟に設置されたHarmonasの監視制御端末。製造現場でのエアの需要量に応じたコンプレッサの台数制御を行うほか、エアの流量や圧力の状況についての見える化にも貢献している。

事務棟に設置されたHarmonasの監視制御端末。製造現場でのエアの需要量に応じたコンプレッサの台数制御を行うほか、エアの流量や圧力の状況についての見える化にも貢献している。

山武の提案に基づいて、2007年6月にNEDOの補助金を申請し、8月には採択されました。その後、2007年11月に導入作業が開始され、翌2008年2月にすべての工事が完了。以降、省エネ対策の効果が様々な局面に表れています。

「照明に関しては、単に高効率器具に入れ替えるというだけでなく、山武が反射率なども綿密に考慮して、最大限の効果が得られるように工夫してくれました。おかげで省エネ効果に加え、工場内が非常に明るくなり、作業員の労働環境の改善にもつながっています」(竹下氏)

一方、コンプレッサについて、従来は現場の作業員が生産量を見て必要な供給量を判断し、機器のオン/オフを行うという形の運用でしたが、そうした人手による操作では、実際に必要な供給量に対して、安全マージンを確保するために、通常は多めの台数を稼働させるといった対応を取らざるを得ず、ムダも多く発生していました。

「対策実施後は、現場の需要量に応じて常に最適な台数による稼働が自動的に行われることとなり、そうしたムダも解消。コンプレッサのオン/オフに伴う作業員の人的負荷が低減されるという効果も得られています」(竹下氏)

一連の効果により、今回の省エネ施策の対象部分について当初予定していた6.3%というエネルギー削減目標に対し、対策実施後2年目の2009年度には10.4%、電気消費量で135万kWh/年という削減効果が得られています。この数字は達成率にして129%に相当するものです。

「NEDOの補助金の適用やESCOに基づく対策の実施によって、初期投資の圧縮やリスク回避という点で多大なメリットを享受できたことも、今回の取組みにおける重要なポイントとなっています」(古武氏)

なお、こうした取組みの成果もあってNTN鋳造は、毎年、経済産業省が省エネルギーに関して功績が顕著な工場などを表彰する「エネルギー管理優良工場等表彰」において、2009年度の中国経済産業局長表彰を受けるという栄誉にも輝きました。

機械室に新たに導入された高効率型のコンプレッサ。今回の施策では3台をこの高効率型に置き換えた(うち1台はインバータ制御機能内蔵)。

機械室に新たに導入された高効率型のコンプレッサ。今回の施策では3台をこの高効率型に置き換えた(うち1台はインバータ制御機能内蔵)。

今回、敷設された工場内の高効率照明。省エネ効果のほか、工場内が明るくなることで労働環境の改善にもつながっている。

今回、敷設された工場内の高効率照明。省エネ効果のほか、工場内が明るくなることで労働環境の改善にもつながっている。

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

エネルギー消費の見える化が省エネ対策の可能性を拡大

連の取組みの成果もあり、NTN鋳造では2009年度の「エネルギー管理優良工場等表彰」において中国経済産業局長表彰を受けるという栄誉を獲得した。

連の取組みの成果もあり、NTN鋳造では2009年度の「エネルギー管理優良工場等表彰」において中国経済産業局長表彰を受けるという栄誉を獲得した。

「今後も、NTNグループの一員として、生産活動が環境に及ぼす負荷の低減に向けた取組みをさらに強力に推進していくことになります。それに向けては、今回、Harmonasを導入してエアの流量や圧力が見える化できたことの意義は非常に大きく、それらの情報を各現場が共有できるような仕組みを構築して、エアの消費に関する省エネ意識を高めていくといった取組みにも着手していきたいと考えています。また、工場内の全エネルギー消費を見える化し、さらなる省エネルギーを追求するという方向性も、将来的には目指していければと思います」(荒木氏)

「そのような取組みも含め、当社ではコスト削減だけでなく、地球環境保全に向けたCSR(企業の社会的責任)の要請に応えるべく、ますます省エネ活動の強化を図っていきます。山武には、我々の取組みを将来にわたって支援してくれることを大いに期待しています」(古武氏)

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

用語解説

※1 NEDO(New Energy and Industrial Technology Development Organization)

独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構。

※2 ESCO(Energy Service COmpany)事業

工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス提供者が保証する事業。資金の担保などを顧客が提供し、顧客が一切の償還義務を負う「ギャランティード・セイビングス契約」と、ESCO事業者が一切の資金提供を行い、顧客が償還義務を負わない「シェアード・セイビングス契約」という2つの契約形態がある。

お客さま紹介

NTN鋳造株式会社 取締役社長 古武 昭二氏
NTN鋳造株式会社
取締役社長
古武 昭二氏
NTN鋳造株式会社 取締役 技術部長 兼 製造部長 荒木 善隆氏
NTN鋳造株式会社
取締役
技術部長 兼 製造部長
荒木 善隆氏
NTN鋳造株式会社 技術部 生産技術課 生産技術係 班長 竹下 洋平氏
NTN鋳造株式会社
技術部
生産技術課
生産技術係
班長
竹下 洋平氏

NTN鋳造株式会社 平田工場

NTN鋳造株式会社 平田工場

NTN鋳造株式会社 平田工場

  • 所在地/島根県出雲市灘分町475-1
  • 設立/1967年
  • 事業内容/自動車部品、農機具部品、電装部品、工作機部品の製造・販売

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2011年03月号に掲載されたものです。

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