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テクノポリマー株式会社 四日市事業所

製造現場における運転経過の管理・蓄積で
技術・ノウハウのスムーズな伝承を実現

ABS樹脂の国内トップメーカーとして知られるテクノポリマーでは、製造現場での運転引継ぎや発生したトラブル事象に関する情報の正確かつ円滑な共有を実現するためのシステムを構築。それらの情報を発生、対処、原因といった一連の経過の中で明確に捉えて管理、蓄積できる仕組みを実現することで、トラブル調査などの業務の効率性と精度を大幅に向上させるとともに、オペレーターに対する運転ノウハウなどのスムーズな技術伝承にも貢献しています。

テクノポリマー株式会社 四日市事業所

テクノポリマー株式会社 四日市事業所

工場・プラント分野 化学 安定稼働 稼働改善 運転監視・制御システム&ソフトウェア

導入製品・サービス

操業知識ベース OperationKnowledgeBase

紙ベースによる引継ぎでは、事象の経過を把握することが困難

1996年7月に日本合成ゴム株式会社(現JSR株式会社)と三菱化学株式会社のABS樹脂部門の合併により設立され、2009年4月に三菱化学との合弁事業解消によりJSR全額出資となったテクノポリマー株式会社。ABS樹脂事業の分野で国内シェアNo.1を誇る同社が生み出す製品は、自動車や建材、電気機器など幅広い用途で利用され、私たちの生活を支えています。現在、同社では、グローバルに事業を展開するエクセレントカンパニーを目指す中で、さらなる成長を遂げるための企業風土の構築に向けた「4C活動」を推進しています。この"4C"とは、「Challenge(挑戦)」「Communication(コミュニケーション)」「Collaboration(協調)」「Cultivation(共育)」を意味します。

「その取組みは、部下の側からも自らの考えを積極的に上司に対して提案していける環境を育み、上司と部下の間の活発な議論を通して、成長していける風土の実現を目指すというものです。そして、そうした環境づくりにおいて重要なカギを握っているのが、業務の現場における情報共有にほかなりません」(大矢氏)

これに関し、同社の生産拠点である四日市事業所の製造現場において課題として浮上していたのが、運転にかかわる情報の伝達・管理をめぐる問題でした。24時間操業を続ける同社の製造現場では、各生産チームが交代制を取っており、各班はいくつかのポスト(工程)で構成されています。そして、班の交代時にはポスト単位で担当者間の作業の引継ぎが行われることになりますが、その際の情報伝達は紙媒体をベースとしたものでした。

「紙媒体の特性として、あるトラブル事象についての時系列での経過なども、各担当者がよほど意を尽くして記述しない限り、引継ぎが繰り返される中で、事象の発生から処置、結果という経過が正確に捉えられなくなるという状況が引き起こされていました」(中村氏)

その結果、トラブル調査に多大な労力を要していました。さらに、紙ベースで管理された情報は、参照したいときに即座に取り出せないことも多く、事象から学べる対処方法などもノウハウとして記録に残し、共有していくことが難しいという課題を抱えていました。

製造現場において得られた成果を設備管理の局面にも横展開

このような課題の解消に向け、同社が採用したのが、山武が提供する操業知識ベースOperation KnowledgeBase™(以下、OKB)です。

「製造現場での情報管理をめぐる課題に頭を悩ませていたちょうどそのころ、四日市事業所に隣接した、当社の親会社であるJSRの事業所で、山武がOKBのプレゼンテーションを行うことになりました。その場で、この製品に強い関心を抱き、早速、山武に依頼して当社で改めてデモを実施してもらいました。『これは使える』と直感し、まずは安価な試用版を導入して試験運用することにしました」(中村氏)

試験運用は2008年5月から開始され、当初は特定のポストに適用するという形が取られました。試験運用で効果を確認した後、適用対象のポストを順次拡大。そして、2009年4月には本格導入に踏み切り、同年7月までに全ポストへの展開を完了しました。

「OKBでは、引継ぎ情報を事象単位でスレッドにまとめて管理でき、トラブルについてもその発生から完了に至る経緯が速やかに把握できるようになりました。そのほか、継続中の作業のステータスや重要度なども一目で分かり、作業漏れなどの防止にも大いに役立っています」(川端氏)

さらに同社では、こうした製造現場での成果を踏まえ、そのメリットを設備管理においても生かしていくことを発案。設備管理部門にも導入する運びとなりました。具体的には、設備に関する不具合の発見から対処、その結果までを一連のスレッドにまとめて管理したり、設備予算を発注件名単位でスレッド化して、その検収に至る進捗を管理するといったことをOKB上で実現しています。

「このようにOKBは、アイデア次第で、製造現場や設備管理といった分野を問わず、トラブル事象や運転作業など、現在の状況や進捗を時系列的にさかのぼりたいという場合に最適なツールだと思います」(中村氏)

「また、入力フォームの変更など、運用の中で生じる現場のニーズに応じた改善を、現場自らが施していけるという柔軟性、簡便性を備えていることも、大きなメリットだと感じています」(川端氏)

担当者は作業内容やトラブル事象をOKB上に入力する。テクノポリマーでは、オンラインマニュアルを自前で作成してOKBに組み込むことで、担当者の簡便な利用を支援している。

担当者は作業内容やトラブル事象をOKB上に入力する。テクノポリマーでは、オンラインマニュアルを自前で作成してOKBに組み込むことで、担当者の簡便な利用を支援している。

議の際にも、必要に応じてOKBのレポート画面などを大型モニターに表示して、参加者が確認できるようにしている。

会議の際にも、必要に応じてOKBのレポート画面などを大型モニターに表示して、参加者が確認できるようにしている。

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

ベテランのノウハウを蓄積し、誰もが参照できる情報基盤

ポスト単位での引継ぎは、OKBの画面を見ながら行われる。

ポスト単位での引継ぎは、OKBの画面を見ながら行われる。

そうした形で、対象となる事象や事柄を、発生、対処、結果といった経過の中で明確に管理し、情報を蓄積していけるOKBは、文字どおり知識ベースとしても大きな威力を発揮しています。

「世の中では今、団塊の世代の大量退職への対応が重要なテーマとなっていますが、当社でもそのピークを2013年に迎えることになります。それに向けて数年前から、積極的に若手を採用してきました。そうした若手に対する技術伝承という観点でも、ベテランの作業のやり方やトラブルへの対処方法などのノウハウを確実に残し、それを誰もが参照、共有できる情報基盤としても、OKBの果たす役割は極めて大きなものと捉えています」(大矢氏)

今後もテクノポリマーでは、さらなる創意工夫により、より広範な局面においてOKBを積極的に活用していく構えです。

「山武には、他社での活用事例の紹介なども含めて、OKBをより一層使いこなすためのヒントを様々な角度から提供してもらえることを大いに期待しています」(中村氏)

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。

お客さま紹介

テクノポリマー株式会社 四日市事業所 生産統括部 生産第1グループ リーダー 兼 設備管理チーム リーダー 大矢 義男氏
テクノポリマー株式会社
四日市事業所
生産統括部
生産第1グループ
リーダー 兼 設備管理チーム
リーダー
大矢 義男氏
テクノポリマー株式会社 四日市事業所 生産統括部 生産第1グループ リーダー 兼 設備管理チーム リーダー 大矢 義男氏
テクノポリマー株式会社
四日市事業所
生産統括部
生産第1グループ
設備管理チーム
主事
中村 文則氏
テクノポリマー株式会社 四日市事業所 生産統括部 生産第1グループ 第2チーム 主事 川端 淳史氏
テクノポリマー株式会社
四日市事業所
生産統括部
生産第1グループ
第2チーム
主事
川端 淳史氏

テクノポリマー株式会社 四日市事業所

テクノポリマー株式会社 四日市事業所

テクノポリマー株式会社 四日市事業所

  • 所在地/三重県四日市市川尻町100
  • 創立/1996年7月1日
  • 事業内容/スチレン系樹脂の製造、加工、販売、研究開発

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2011年11月号に掲載されたものです。

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