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株式会社カネカ 高砂工業所

約1年間のプラント稼働で投資の回収が可能に

このような経過を経て、品質安定化に加えて省エネルギーを実現する高度制御を適用したVCM、電解の両プラントは、2009年末~2010年春に順次稼働を開始しています。

「稼働の結果、当初、FSを通して期待されたとおりのエネルギー削減効果が得られています。その成果は、約1年間の稼働で今回のプロジェクトに要した投資を回収できるという非常に満足のいくものです」(倉本氏)

「今回の再構築によりソフトセンサー※4など新しい技術を導入しました。その効果は、制御性能の大きな改善となって表れました」(嶋氏)

「より最適な制御が実現されたことで、ある工程では稼働中に発生するアラームも、それまで1日70~80回程度発生していたものが、数回程度と激減しました。その結果、オペレータの介在が少なくなり、作業負荷は大幅に軽減されています」(門永氏)

「省エネルギーや品質安定化以外にも、アイデアさえあれば、生産工程における様々な領域において大きな改善が図れる可能性を感じています。ぜひ、今後もそうした可能性を追求していきたいと考えています。もちろんそれには、フィールド機器や制御にとどまらずプラント全体の最適化に及ぶ高度なノウハウが必要です。これらのノウハウを持つ山武のサポートが我々には不可欠です」(林氏)

用語解説

※1 多変数モデル予測制御
制御変数や操作変数などの多変数間の関係をモデル化して、拘束条件や経済効率などの相互関係を与えることで最適運転、経済運転を行うための制御。
※2 DCS(Distributed Control System)
分散制御システム。プラント・工場の製造プロセスや生産設備などを監視制御するための専用システム。構成する各機器がネットワーク上で機能を分散して持つことで、負荷の分散化が図れ、安全でメンテナンス性に優れている。
※3 PID制御
フィードバック制御の基礎的な手法であり、入力値の制御を出力値と目標値との偏差、その積分、及び微分の3つの要素によって行う方法。
※4 ソフトセンサー技術
温度、流量、圧力などのプロセス計測値を利用して製品の品質を推算する技術。通常のハードウエア分析計に比べてリアルタイムでの品質値が得られるため、品質制御にありがちな「遅れ」を取り除き、制御性能向上に貢献する。

※2012年3月以前の情報は、旧名称が使われているケースがあります。ご了承ください。
この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2010年11月号に掲載されたものです。